行政の縦割りの弊害

行政の縦割りの弊害は昔から言われてきた問題だ。4日に東京・浜松町にある世界貿易センター(東京)ビルで開催された「グローバル・イノベーションフォーラム2014」でも、この問題が講演者やパネラーから指摘された▼発足以来半世紀を過ぎた『つくば(筑波研究学園都市)』を例にして、科学技術・イノベーションについて考えようという趣旨で開催されたフォーラムだが、もっとオープンイノベーションを推進しなければならないのに、つくばの各研究機関の連携があまりうまくいっていないという指摘だ▼つくばは、日本で最も多く公的研究機関が集まる研究都市で、大きな国家予算が毎年投入されている。その結果、これまで多くの優れた研究成果がつくばから世界に発信されてきたが、ベンチャー企業を輩出したり、産業化に結びついたりした成果は少ない▼その理由の一つが、各公的研究機関を所管する省庁の見えない壁の存在で、各研究機関が連携して、オープンイノベーションを展開していくには、こうした障壁を取り除かなければならないとしている▼いま内閣府の方では、総合科学技術会議の司令塔機能を強化して、日本の科学技術・イノベーション推進を、省庁の枠を越えて同会議指導で行おうという動きを強めている。その具体的な第一弾が、ImPACTやSIPの取り組みとして、平成26年度から動き始める▼つくばのような研究都市は日本に複数存在し、それらに集積している各研究機関のポテンシャルは高いものがある。よりうまく連携できれば、イノベーションを起すような研究成果が生まれる期待は高い▼今後の科学技術発展のため、つくばをはじめとした各研究都市の展開にも、省庁の縦割りを越えた総合科学技術会議の司令塔機能を発揮すべき時がきているようだ。