地域卓越研究者戦略的結集プログラム

地域卓越研究者戦略的結集プログラムの最終シンポジウムが先日、東京・秋葉原で行われた▼地域の大学において、特定分野で卓越した研究者を中核に、企業化に向けて国内外の関連分野の卓越研究者を招聘し、研究開発を加速化するとともに、地域におけるイノベーション創出・地域活性化拠点を構築しようとプログラム▼09年11月、「先端有機エレクトロニクス国際研究拠点形成」(城戸淳二・山形大学教授)、「エキゾチック・ナノカーボンの創成と応用」(遠藤守信・信州大学教授)の2プロジェクトが採択された。両拠点はこれまでの間、多くの学術的成果をあげ、また企業との共同研究等を通じて、多くの成果が実用化されている。地域の拠点形成としては非常に優秀であるといえる▼だが、民主党政権時代の事業仕分けで、まともな議論も行われず、この拠点形成を含む地域イノベーション創出総合支援事業が14年3月末までに廃止することが決定した。この政策決定は、自民党が返り咲いてからも取り消されることはなかった。そして今年度から革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)がスタートし、信州大学はCOIの1つに、山形大学はCOIのサテライトとして採択された▼2つのプログラムには、拠点形成のための人件費を中心とした前者と、研究開発費を中心とするCOIという大きな違いがある。そのため既に形成された2つの拠点を運営していくことは難しくなる。民間が賄えるほどアベノミクスは全国に波及していないためだ▼こうした事例を見るたび、賽の河原で石を積み上げては鬼に崩されているようなむなしさを感じる。科学技術政策には、費用対効果とともに継続性が求められる。