歩きながらスマートフォン利用

 「2014年度携帯電話の利用実態調査」(情報通信ネットワーク産業協会)、そして「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査報告書」(総務省情報通信政策研究所)という、携帯電話・スマートフォン関連の二つの調査報告書が最近まとまった▼両方の調査報告で気になったのは、歩きながらのスマートフォン利用に関する調査結果である。携帯電話調査では、スマートフォン利用者の実に74・8%が、通話以外で携帯端末を利用したことがあると回答している▼高校生の調査でも、歩きながらスマートフォンを見入ることがあるという回答が、51・1%あった。また、同じ調査ではソーシャルメディアの利用シーンについての回答として、歩きながらが37・7%、自転車に乗りながらが10・6%であった▼二つの調査報告の結果では数値に多少の隔たりはあるが、いずれの調査でもかなりの割合で歩きスマホが横行している実態が裏付けられている。また携帯電話調査では、スマートフォン利用者で、歩きながら端末を使用していて危ないと思ったことがあると回答した割合は87・4%もあった▼つまり、歩きスマホが危険だということを、大半の利用者は認識しているということだ。しかし、現状は公共の場所や乗り物、いたる場所でその横行ぶりは増すばかりで一向に改まるようすはない。何故か。それは基本的に、歩きながらとか、どこでも使える便利さが売りのサービスだからに違いない▼これが、かつて究極と言われた携帯電話の発展した姿かと思うと情けない限りだ。いま科学技術イノベーションだというのなら、情報通信分野では、セキュリティ問題などと同様に、こうした問題のない、より革新的な情報通信サービスの研究開発を進めるべきだ。