太陽光発電開発の新戦略

 かつての通産省工業技術院が1974年にスタートさせた「サンシャイン計画」から、今年で40周年を迎えた。同計画はその後、省エネを目指したムーンライト計画と統合されて「ニューサンシャイン計画」と名称を改め、2000年まで継続した▼その「サンシャイン計画」の中核的推進母体として1980年に発足したNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、この節目の年に太陽光発電開発の新戦略をまとめて公表した▼国が進めるサンシャイン計画などが功を奏して、太陽電池の製造産業が日本で盛んとなり、2000年代初頭には日本が世界の生産シェアの5割近くを占めてトップを走っていた。しかし、その後は太陽電池価格が大幅下落。中国や台湾などの新興国企業に追われて抜かれ、価格競争激化の中で日本のシェアは、いまや数%までダウンした▼一方、日本国内では再生可能エネルギー発電に対する電気の固定価格買取制度が始まり、太陽光発電の導入に弾みがつき、家庭だけでなく、新規に太陽光発電事業に参入する事業者が増えた。こうした大きな環境変化を踏まえ、太陽光発電の大量導入時代を睨んだ戦略としてNEDOは新戦略を策定した▼新戦略ではコスト低減を目標に据え、2030年までに公的支援に頼らずに自立して普及できる普通のエネルギーとして、太陽光発電を位置づけている▼日本の再生可能エネルギーによる発電量は、欧州などの再生可能エネルギー発電先進国に比べてはるかに小さい。しかしその技術力のポテンシャル、研究開発レベルの高さは世界でも劣ってはいない▼かつて、サンシャイン計画で大きく期待を膨らませた太陽光発電などの新エネルギー。日本の電力供給における基幹電力としての魅力は当時より一段と膨らんでいる。新戦略を見て、その思いを強くした。