男女共同参画社会基本法

 平成11年の「男女共同参画社会基本法」の成立以来これまで3次にわたって基本計画が策定され、第2次・第3次計画では「科学技術分野における男女共同参画」が項目として立てられた。しかし、国際的にみて、いまだわが国は極めて遅れている状況にある▼日本学術会議は以前から「学術分野における男女共同参画の実現」に努力を傾注し、共同参画の促進・加速のために必要な施策についてこれまで2期にわたって対外報告・提言を行ってきたが、今回また新たに報告『学術分野における男女共同参画促進のための課題と推進策』を公表した。そこでは、前2期報告書では扱われなかった学協会の現状とともに、第3回調査結果における大学の取り組みの進展と停滞の状況が明らかにされている▼学協会へのアンケート・ヒアリング調査からは、男女共同参画推進に関する何らかの施策をとっている学協会が少ないこと、施策の明確な効果があったと回答できる学協会が少ないことが浮き彫りにされた。とはいえ、役員選考制度の工夫、女性研究者ネットワークの形成、女性研究者を対象とした賞の制定等、成果の感触が得られている施策を行っている学協会も少なくなかった。報告書では、こうした成功事例の共有といった学協会の枠を超えた取り組みの重要性を指摘している。また、大学の施策に関しては、国立大学に比べ、公立・私立大学で低い状況が持続しており、分野別偏りも依然として大きいことがわかった▼グローバリゼーションが進む中、ダイバーシティ(多様性の尊重)は今後ますます重要になるとみられる。男女共同参画はそれを支える大きな柱であることは間違いない。