27年5月22日号

 都内では、通勤・通学や各種配送の自転車をはじめ、近年の健康ブームで増えたロードレーサーやスポーツタイプの自転車など多くの自転車が、車や人で混雑した道路を走っており、自動車やバイクなどとの事故、歩行者との事故を多数起こしている▼警視庁の発表資料「都内自転車の交通事故発生状況」(平成21年~26年)を見ると、自転車事故は全国、都内とも右肩下がりで減少しているが、交通事故に占める自転車関与事故の割合(自転車関与率)は、全国が20%前後で推移しているのに比べて、都内は36%前後で推移しており高いことが分かる▼また同資料によれば、自転車対歩行者の交通事故は平成26年中に全国で2551件発生しており、そのうち794件(31・1%)が都内で発生している。都内で歩行中に自転車に接触しそうになり、ヒヤッとした経験を持つ人は多いだろう▼過密した東京の実態が、こうした統計数値からも読めるというものだが、過密だからと見過ごせる問題ではない。やはり、都内の道路整備にもっと力を入れる必要がある。いま2020年の東京オリンピックを控えて、競技場など関連施設の整備計画が進行中だが、これを契機に、都内の道路や交通システムを見直し、交通網の再整備を進めるべきだ▼自動車が過密に利用する都区内などの道路について、自動車利用台数を極力減らし、道路利用に余裕をもたせ、人が安心・安全に歩けるよう、歩行者、自転車、自動車に分けた道路整備を思い切って進める必要がある▼それには、鉄道やバスなどだけでなく、自動車に代わる、新たな都市交通システムの実現が不可欠だ。科学技術先進国の日本である。関係者・関係機関が総力をあげ、是非ともそれを実現して欲しい。