27年5月29日号

 基盤的経費と競争的資金の一体改革は、大学がマネジメント力を発揮して、国際的な競争に勝ち残っていくための必要条件である。とは言え、政府全体として財政健全化を進める中、基盤的経費を大幅に増やすことは難しいため、競争的資金の間接経費を充実させることが現実的な解の一つとなっている▼産業競争力会議のワーキンググループは、来年度から文科省と内閣府の競争的研究費に間接経費30%を新規採択案件から適用するとともに、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)には、国立大学法人改革を前提に、直接経費の人件費支出の柔軟化、運用改善等の論点及び関係府省庁の公募型研究資金を適切に競争的資金に位置づけた上での間接経費30%の措置についても年内目途に検討し、その検討結果を踏まえ、関係府省庁には適切な措置を行うことを求めている▼間接経費30%なんて当たり前じゃないの? と思うかもしれないが、間接経費が措置されていない競争的研究費は意外と多い。いわゆるプロジェクト型経費の扱いになると間接経費そのものが設定されていないし、文科省以外の省庁にとっては「どうして、うちの予算で運営費交付金を補填しなければならないのか。それは文科省の仕事」といった意識も根強い。そのため、CSTIが設定したテーブルに各省庁がつくというのは大きな前進だといえる▼それと同時に、直接経費そのものの運用改善を忘れてはいけない。PIの人件費支出はもちろんのこと、制度を超えた合算使用など、大学や研究機関のマネジメントによって投資効率を上げられる仕組み作りも必要だ。国際的に戦えるだけの環境があってこそ、各機関の運営の評価が行えるようになるのだから。