27年8月21日号

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催を機に、そこへ向けた様々な施策が動いている。総務省の懇談会がまとめた「2020年に向けた社会全体のICT化アクションプラン(第一版)」もその一つである▼このアクションプランでは2020年までに、言語の壁をなくすための多言語音声翻訳対応や、情報の壁をなくすためのデジタルサイネージ機能拡大、移動の壁をなくすための公共交通運行情報のオープンデータ化など、ICTの高度化を進める▼併せて、無料公衆無線LANの全国整備や第5世代移動通信システム(次世代携帯電話)の実用化、超高精細映像技術4K・8Kによる実用放送開始など、世界最高水準のICTインフラ実現を目指す。さらに、これら高度なICTと世界最高水準のICTインフラを活用し、地域を選んで先行的に、都市サービスの高度化と高度な映像配信サービス提供を2016年度中に着手する計画も提示した▼これにより、スマホや交通系ICカードなどを使い、街中や商業施設、宿泊施設などで、訪日外国人や高齢者、障がい者をはじめ、誰もが言語などの壁を越え、いま居る位置に応じて、最適な情報やサービスを受けられるようにする▼また映画館や美術館、博物館、競技場など公共空間のデジタルサイネージなど大画面で、誰もが臨場感のある4K・8K映像を楽しめるようにする。2020年のオリンピック・パラリンピック開催時には、こうした高度なサービスの利用や情報入手などが、まさに現実になるというわけである▼アクションプラン策定の背景には日本が実現するこの高度なICT社会を、訪日する多くの外国人に体感してもらい、日本の最先端ICT技術を、広く世界に宣伝する絶好の機会にするという意図もくみ取れる。是非成功させて、日本のICT産業活性化につなげてほしい。