27年10月9日号

 9月21日「敬老の日」に際し、総務省統計局が公表した『統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)』は、日ごろ目にしたり聞いたりしている日本社会の実態を、統計数値が裏づけしているなと思い興味を惹かれた▼日本の高齢者人口(人口推計:平成27年9月15日現在)は3384万人で、総人口に占める割合は26・7%と過去最高になった。また、平成26年における高齢者の就業者数は681万人で過去最多となり、就業者総数に占める高齢者の割合も過去最高の10・7%になった▼しかも高齢者雇用の7割以上は非正規の職員や従業員だという。その非正規雇用に就いた理由としては、最も多いのが「自分の都合のよい時間に働きたいから」(31・6%)である▼さらに、妻が高齢者の共働き世帯は、この12年間で2・8倍に拡大した。その日本の高齢者就業率は、世界主要国の中で比較すると最高である。ちなみに、2位はアメリカ、3位はカナダ、4位はロシア、5位はイギリスなどの順になっている▼そうかと思えば、高齢者の家計についての統計数値からは、健康に気を配り、旅行などの趣味を楽しむ高齢者の姿や、1世帯当たり平均2499万円(中央値は1588万円)という、全世帯平均の貯蓄現在高1798万円(中央値は1052万円)を上回る高齢者世帯の貯蓄現在高など、裕福な側面も窺える▼世界に先駆けて超高齢社会に突入した日本では、何歳になっても働き続けなければならない厳しい時代が到来しており、ビルや駅、建築現場などの警備員や清掃員などとして働く多くの高齢者の姿を日常よく目にするようになった。その一方では、観光地や行楽地で楽しむ多くの高齢者の姿もよく目にする▼そうした高齢者の生活事情を、これらの統計数値はよく説明しているように思う。