27年11月13日号 コラム

 癖は、気づかないうちについつい出てしまうものだが、無くて七癖とはよく言ったものだ▼ただ、世間一般では、あまり好ましい行為のようには受け入れられない場合が多い。例えば、膝や足を小刻みに揺らす“貧乏ゆすり”、両親からは「みっともないからやめなさい」とよく言われたものだ。ただ、この貧乏ゆすりが命を救うかもしれないとなったら、見方はガラリと変わるかもしれない。最近英国で、貧乏ゆすりと死亡リスクとの関係を観察した面白い研究結果が出され、新聞に掲載されていた▼英国の30代から70代後半の女性約1万3千人を対象に行われたもので、1日の座位平均時間が5時間未満のグループに比べ、7時間以上かつ貧乏ゆすり無しのグループは死亡リスクが30%も上昇した。これに対し、5から6時間かつ貧乏ゆすりをかなりするグループの死亡リスクは37%も減少したのだ▼長い間座り続けると、血管機能が低下して血液の循環が悪くなり、心臓に負担がかかるなどの悪影響があることは明らかになっている。日本の研究でも3分間の貧乏ゆすりは、ふくらはぎの温度を1度高めることが実験により確かめられており、ウオーキング20分に相当するそうだ。これぞ貧乏ゆすり効果と言えるのだろうか▼専門家は「1時間座り続けたあと、立ちあがって背伸びをするだけでも効果はある」としているだけに、あえて貧乏ゆすりをする必要もない代わりに、無理にやめさせることもないのかもしれない。