27年11月20日号 

 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は美人の動作を表す言葉であるが、働く人の姿勢も、いまやデスクに向かい、ただ椅子に座り続けていればいいというわけではなさそうである▼オフィス設備の専門メーカーである岡村製作所が都内で開いた「オカムラグランドフェア2015」では、オフィスで仕事する際の新たなスタイルとして「+スタンディング」が提案されていた▼それによれば、座り過ぎは健康リスクを高めるという世界での報告があり、オーストラリアでの調査研究では、1日の座位時間が長いと、死亡リスクも高くなるという結果が得られている。世界20カ国を対象とした研究報告では、全体の一日座位時間の中央値は300分。日本はサウジアラビアと並んで、20カ国中で最長の420分である▼労働科学研究所と行った試験や、オフィスワーカー、大学研究室などに対するアンケート調査などの結果からは、仕事中の姿勢を座ったり立ったり変えると、様々な効果のあることが分ってきた。座りっぱなし、立ちっぱなしよりも眠気、足のむくみ、疲労が同等以下に抑えられ、立ち姿勢を加えることで健康状態がアップする▼立ち姿勢を取り入れたことでコミュニケーションがよくなり、意思決定が早まり、仲間が集まりアイデアが膨らむなどの効果も確認されている。そこで、同社は、ボタン一つで自動昇降し、座位から立位、その中間の半立位まで、様々な姿勢に合わせて高さを自由に変えられる上下昇降机を提案している▼健康的で効果的な仕事の姿勢は牡丹ではなく、芍薬も百合も、いろいろな花を合わせ、見事な花壇をつくるようにするのが良いということだろう。そういえば昔、記者は足で書けと言われたものである。先人たちの言うことは聞くものだ。