28年1月15日号

 ICT産業では、IoTやクラウド、ビッグデータ、AIなどがいまホットだ。関連業界の新年賀詞交歓会の挨拶などでも、これら先端技術を活用した第4次産業革命への期待が寄せられていた▼しかし、2015年版の通信機器需要予測(情報通信ネットワーク産業協会)や、総務省の平成27年版ICT国際競争力指標などを見ると、日本のICT産業復活の兆しがなかなか見えてこない▼情報通信ネットワーク産業協会がまとめた2015年度版の中期需要予測(2015年度~2020年度)では、今後も国内の通信機器需要は減少がまだ続いて、需要回復にはもう数年かかりそうだ▼2017年度までは減少が続き、第5世代移動通信システム(5G)の端末需要、IoTやビッグデータの活用に伴うトラヒック増に対応したデジタル伝送装置の需要増などが見込める2018年度以降に、ようやく緩やかな需要回復に向かうという予測になっている▼一方の平成27年版ICT国際競争力指標でも、世界市場における日本のICT産業の市場シェア、輸出額シェアは共にダウンし続けている。平成27年版における世界全体の市場規模は2兆1289億円で、平成23年版と比較すると10・6%も拡大した▼これに対し、日本企業が占める世界市場シェアは10・9%で、前年より0・4ポイント、平成23年比較だと2・9ポイントのダウン。これは輸出額シェアでも同様の傾向だ▼世界全体の総輸出額は1兆3692億円で23年より20・0%も拡大したのに比べ、日本の輸出額シェアは前年より0・3ポイント、23年より2・3ポイントも減少して3・0%に止まっている▼政府の次年度予算案を見るとIoTやAI、ビッグデータなどへの開発予算が目を引くが、是非とも国の投資で開発を加速させ、日本のICT国際競争力強化の推進力にして欲しい。