28年2月19日号

ガンを患った人や、そうした人が身近にいるならば「5年生存説(率)」をご存じであろう▼ガンの治療開始から5年後に生存している人の割合を示すものだが、「5年再発しなければ大丈夫だ」と心のよりどころにしている人は少なくない。ところが、この説が怪しくなるようなデータが出された。全国32カ所の専門病院でつくる「全国がん(成人病)センター協議会」がガン患者を追跡調査して10年後の生存率を集計してまとめたものがそれである▼結果は、胃ガンでは5年後の生存率が70・1%、10年後が69%、大腸ガンで5年後72・1%、10年後69・8%と、この数字を見る限り、5年生存説はうなずけるのだが、問題は肝ガンや肺ガンなどである。肝ガンはというと5年後の生存率は32・2%、10年後15・3%、肺ガンでは5年後39・5%、10年後33・2%とかなり下がってしまう▼もちろん臓器によって違うのは当然のことでもある。肝臓といえばタフな臓器で知られているが腫瘍ができやすいそうだ。肺はデリケートな臓器で、呼吸器系の専門医は「肺ガン組織をきれいに手術で摘出できても、肺炎でも起こそうものならば即、死に至ることが多いのです。別の病気で亡くなるケースがかなりあるでは」と言う▼この説が一つの目安であるにしても、日頃の健康の管理が肝心なので、気になる人は年に数回はMRI検査や腫瘍マーカーのチェックを受けることが不可欠。再発の際も早期発見が命なのだから。