28年3月25日号

 東日本大震災の日から3月11日で丸5年を迎えたが、前後では大震災復興の状況を紹介する報道特集が目立った。また、5年を経た被災地の状況の調査結果を公表する企業などもあった。いずれも、原発事故の影響を受けた福島県の復興遅れを指摘するものが多く、1日でも早い事故処理の必要性を改めて感じた▼インターネットを利用して医療関連サービスを提供するエムスリー社が公表した、被災3県の医師に対する復興の現状調査結果(今年1~2月にアンケート調査を実施)でも、3県全体では震災前の9割超まで復旧が進んだが、その中でも福島県に遅れがみられるという結果をまとめている▼これは勤務先の病院の復興度合いを時間の経緯で尋ね、0から100までの整数で回答してもらった調査結果である。それによると、復興状況は2011年の震災直後で岩手県が43・0、宮城県が38・6、福島県が46・0であった。しかし現在の復興状況は、岩手県が96・9、宮城県が96・4、福島県が91・4となっている▼この結果については「震災直後は勤務先の病院機能は4割前後まで落ち込んだが、2016年現在は9割超まで回復した。県別では、当初、津波被害が甚大で最も落ち込んだ宮城県がほぼ震災以前にまで回復。しかし福島県の回復が遅れており、原発事故後の処理遅れが影響しているとみられる」と説明をつけている▼一方、福島県の医師だけを対象に被曝による健康被害への考えを尋ねた結果では「現時点で生じている」が5%、「将来的に生じる可能性がある」が34%、「影響はない」が38%、「分からない」が24%となっている▼将来を合わせれば、約4割の医師が健康への被害を注視していることが分かる。やはり、1日も早い事故処理が求められる。