28年4月1日号

世の中、筆記試験の結果だけで人間の能力を測ることはできないとはよく言われることだ。そこで、判断がつきかねる人物の能力、考え方を実際に会って見極めようとするのが面接試験だ▼東京大学理科3類では、この面接試験を2018年2月の入試から復活させることになった。以前、理科3類は、医学教育を受けるにふさわしい意欲と適性を備わった人材を見極めるために1999年から行っていたが、07年に中止してしまった。中止の理由は「志願者の応答が型にはまったものとなってきたから」というものだ▼昨今の若者は、他人とのコミュニケーションを図ることが苦手な人が多いと聞く。特に医師を志す者は、患者との意思疎通ができないとなれば致命的である。面接試験の復活は、そうしたコミュニケーション能力の不足した学生が多く志願してきたことの裏返しか▼面接試験は、筆者も就職試験で何度か受けたことがあるし、その後、実際に新聞社に入ろうとする若者に面接を実施した経験もある。30分程度の時間で、その人物の何がわかるのかといえばそれまでだが、時には“これは”という人材に恵まれるのも事実である。応答が型にはまろうが、画一的になりがちだろうが、面接を行う側の裁量次第でどうにでもなることでもある▼より良き人材を採用するする手段の1つとして、面接試験は欠かせないものであろう。ぜひとも続けていってもらいたいものである。