27年4月29日号

 弊紙「科学新聞」は本号が4月29日付であるが、歴史をさかのぼると創刊号(当時の名称は「科学文化新聞」)が、ちょうど70年前の1946年(昭和21年)4月29日付で発行された。それから70年の長きが過ぎた▼これも、ひとえに科学新聞をご購読されている読者の皆さまのおかげであり、感謝する次第である。とはいえ、ネットや放送メディアの勢いとは裏腹に、紙メディアには厳しい時代が続いている▼弊紙も購読者の高齢化で部数は減るばかり。あれこれと試してみるが、若い読者の新規獲得にはなかなかつながらず、ため息の毎日である。ところが、創刊時の新聞には勢いがあり、いまとは全く状況が違ったようだ▼創刊時第9号の社告には「創刊から日なお浅いにも拘わらず、皆様の絶大なご声援によりまして、逐日読者数は驚異的に累増…」という記事が載っている▼敗戦からわずか10カ月後の創刊で、一般紙でもまだ十分な新聞発行ができない時代であったこともあり、科学技術関連の情報ニーズは高く、弊紙への期待は高かったようだ▼それから70年。時代は近年急激に変わり、グローバル化が加速し、インターネットが急速に発展・拡大した。携帯電話、スマートフォンの普及も驚異的だ。情報の流れは一層加速し膨大になった。弊紙もこの大きな流れに埋もれないよう頑張らねばならない▼「科学文化新聞」創刊の辞(社説)には「科学文化新聞は広く科学文化人の協力によって現代の科学文化について、個々の具体的事象を実証的に取り扱って、科学精神の普及につとめ、技術の向上と生活の合理化を促進し…」とある▼単に科学や技術の普及だけを目指すのではなく、当初の理念である「科学精神」の普及のために報道することこそが弊紙に与えられた使命だと言える。今後の「科学新聞」に、引き続き読者の皆様のご支援・ご協力を賜りたい。