28年8月5日号

研究開発投資の現状とエビデンスに基づく政策形成の推進」。7月28日のCSTI科学技術イノベーション政策推進専門調査会での議題である▼CSTIの役割として、科学技術関連予算全体を俯瞰をした上で、予算の最適配分や限られた予算の効果を最大限引き出すための方策を検討するためには、必要な情報を収集・分析していく必要がある。そのための議論なのだが、マクロなデータはいろいろと示されたものの、Aという政策を行った結果、Bという成果が生まれ、政策効果はどのくらいなのかといった分析に耐えうるデータはなかった▼こうしたことに限らず、日本では多くの行政データがあまり公開されていない。IT戦略本部は2020年までを集中取り組み期間として「オープンデータ2・0」という取り組みを進めている。ただし、この取り組み内容の中に科学技術政策については明示的に示されてはない▼各省予算→(資金配分機関)→研究機関→研究者という一連の資金の流れの中で、資金の区分(人件費・物件費等)や分野の区分、さらには会計システムなどが統一されていないため、現場からの情報を集約した際、整合がとれなくなるという構造的な問題があるためだ。特に政府機関は少しでも間違っている内容を公開することにはためらいがあるため、結果的に情報が集約できなくなる▼専門調査会での議論の内容は、十数年前とあまり変わらない印象を受ける。ルールと国立研究開発法人と国立大学などの会計処理システムを統一化することがまずは必要であろう。同時に、主要ないくつかの施策については実際のデータを用いて、試行的に調査・分析をしてみることが必要であろう。