28年9月23日号

近は異常気象による天候不順が続き、日本各地で土砂災害が起こり、住民が自主避難している様子がニュースで取り上げられることが多くなったように思う▼明日は我が身で、いつなんどき災いが降りかかるか分からない。それだからというわけではないが、地域の自治会が主催する防災訓練に参加する機会を得て、改めて新たな体験ができた。最新の科学技術防を駆使した災害シミュレーターやDIG(コンピューターゲーム感覚で、地図を使い防災対策を検討する訓練)などが簡単に利用できる世の中となっていて驚いた▼一方で、日々進歩している防災関連機器の力を活かすには訓練が欠かせないことも実感できた。普及し始めているAED(自動体外式除細動器)は、実際にやってみないとまともに扱えないし、消火器一つとってみても、炎のどこに正確に当てるのが効果的なのか。やはり訓練によって覚えるしかない▼防災技術の専門家は「防災・減災力は創造力。その創造力を培うのはまさに訓練で、繰り返し行うことが大切なのです」と強調する。確かに指摘の通りで、非常事態が起きた場合には、普段やっていることしかできない。それも満足にできるとは限らない。裏を返せば、普段やっていないことはいざやろうとしてもできないことを意味する。防災・減災の基本は、まず我が身は我が身で守ること▼これが大前提であり、それができて初めて家族や周囲の人々へ、また地域へと波及していくことになる。