29年1月27日号

今月上旬、松野博一文部科学相は訪米し、カリフォルニア大やグーグル本社などを視察、産学連携やイノベーション創出などについて、関係者と意見交換した。また、オープンイノベーション共創会議を初開催し、文科省としても本腰をいれて産学連携を進めていくようだ▼同省では平成27年度の大学等における産学連携等実施状況について公表した。今回初めて、民間企業との共同研究費受入額が450億円を超えた。研究実施件数も2万件に達している。10年から15年で研究費受入額の平均伸び率は、トップが山形大で52・7%増、2位の筑波大で35・2%増、以下は10%台の増加に留まった。研究費受入額1千万円以上の件数は増加傾向にある。特許については、大学等で保有件数が増え続けており、特許権実施等収入は26・8億円と前年より約7億円増加している。大学発ベンチャーは、設立数が多かった04年の半分以下の95件が設立された。よく海外大学と比較される寄付金の受入額は、ここ数年横ばいで、前年よりも増加はしたが約720億円だった▼民間企業と共同研究受入額を産学官連携の実務担当者数で見ていくと、1~10人の機関(232機関)では、豊橋技術科学大がトップで約2・39億円(156件)、千葉工大が約2・35億円(45件)、奈良先端科学技術大学院大が約2・13億円(108件)。50人以上の機関(10機関)では、東大がトップで50億円(1371件)、京大が44億円(964件)、阪大が34億円(896件)と続いている▼大学等の規模で産学連携の支援体制も変わってくるが、その中で着実に実績を積んでいる機関もあり、その成長要因を詳細に分析していくことがイノベーション創出等につながるだろう。