新技術開発財団が市村清新技術財団に改称

 新技術開発財団は4月1日から、財団名を市村清新技術財団に改称する。財団創設者の市村清氏(リコー三愛グループ創始者)の名を冠した。
 同財団は今年12月に創立50周年を迎える。同財団では産業分野あるいは学術分野の進展に多大な貢献をした人を顕彰する市村賞や、独創的な新技術の実用化を目指した研究が対象の新技術開発助成などを行っている。今年から新たに環境に関する顕彰、助成事業を立ち上げる(10月から募集開始)。
(30年4月6日号)

ドコモ、実証試験で5Gの有効性確認

 NTTドコモは、総務省の「第5世代移動通信方式(5G)の実現による新たな市場の創出に向けた総合的な実証試験」で、昨年6月から今年3月までの期間に、17の自治体や企業、大学などと協力して、5Gを活用した各種の実証試験を成功裏に行ったが、それらの成果を、3月27・28日に総務省主催で東京国際交流館において開催された「5G国際シンポジウム2018」で展示紹介した。
(30年4月6日号)

「海洋全体の10%」北極海の二酸化炭素吸収量判明

 海洋研究開発機構の安中さやか研究員、気象庁気象研究所、ノルウェーのベルゲン大学、米国大気海洋庁などの研究チームは、北極海が吸収する二酸化炭素量を定量化することに成功した。この海域では、海洋全体の約10%の二酸化炭素を吸収していたことがわかった。文部科学省・ArCS(北極域研究推進プロジェクト)の一環で実施した。
(30年4月6日号)

ウミガメ逃がす定置網 東京海洋大が開発

 東京海洋大学学術研究院の塩出大輔助教らの研究グループは、ウミガメが自ら魚網から逃れることができる脱出支援システム(網)の開発に成功した。
 混獲により死亡してしまう生物のため、現在は漁業で利用される大規模な網は、国際的に禁止されている種類もある。例えば、海面がオープンな網であればウミガメは呼吸ができ、混獲しても逃がすことができる。今回対象とした定置網は、国内では重要な漁法だが、全体が細長い四角い箱のような構造の網(箱網)を海中に沈めている。ここにウミガメが入ってしまうと網の上部も海中にあるので呼吸ができず、死んでしまうこともある。昨今、世界的にみてウミガメは希少種として認識されている。例えば、いちばんなじみ深いアカウミガメについては日本が北太平洋で唯一の産卵地となっており、米国では絶滅危惧種に指定されている。
(30年4月6日号)

拡張された多極子の新たな電気磁気効果検証

 蜂の巣構造上の電子スピンが渦状に並んで秩序した“トロイダル秩序”と呼ばれる磁気構造を持つ磁性体では、秩序状態で電流を流すと電流方向と垂直に磁化が誘起される現象、電流誘起磁化が起きうることが2014年に理論的に予言された。北海道大学大学院理学研究院の網塚浩教授、齋藤開大学院生らの研究グループは、この理論予想を実際の物質(UNi4B)を用いて初めて実験的に検証した。
 網塚教授によると「この電流誘起磁化は、通常の磁性体の磁化に比べて100万分の1程度の弱さであるため、本質的な信号以外の電磁的なノイズをいかに除去するかが課題でした。研究では、磁化測定装置(量子干渉磁束計)の出力信号を解析する独自の手法を考案して、この問題をクリアしました」という。
(30年4月6日号)

国立大学運営費交付金の重点支援評価結果を公表

文部科学省は2018年度国立大学運営費交付金の重点支援の評価結果を公表した。各大学の機能強化に向けた取り組みを支援するため、各大学の運営費交付金から、機能強化促進計数に基づく金額を拠出し、それを戦略毎の評価結果に基づいて再配分するもの。全国86大学を、地域貢献型55大学、特定分野型15大学、世界水準型16大学に分類し、それぞれの類型の中で再配分を行うのが特徴だ。
(30年4月6日号)

脳神経系神経細胞の分化制御機構を解明

 脳神経系の千数百億個もの神経細胞はその前駆細胞から、適切なタイミングで適切な数だけ生み出される。この制御がうまくいかないと、脳腫瘍が生じてしまう。国立精神・神経医療研究センター神経研究所病態生化学研究部の大輪智雄研究員、星野幹雄部長らの研究グループは、脳神経系の神経細胞の半数以上(1千億個)を占める小脳・顆粒細胞の研究により、その制御機構の一端を明らかにすることに成功した。
(30年4月6日号)

胃腸細胞形成の仕組み解明

 細胞の増殖と分化は、さまざまな因子により厳密に制御されており、その破堤は先天性異常やガンなどと密接に関連している。福井大学医学部の森健太郎助教らの研究グループは、細胞分化調節因子Id2のノックアウトマウスの小腸に食道や胃の性質を持った腫瘍が形成されることを見いだすことに成功した。また、Id2ノックアウトマウスの中腸内胚葉では前腸内胚葉で発現する転写因子Irx5が異所性に発現しており、中腸内胚葉でIrx5を発現するトランスジェニックマウスを作出したところ、Id2ノックアウトマウスと同様な性質を持つ腫瘍が形成された。
(30年4月6日号)