総務省の情報通信関連予算案

 総務省の来年度予算案は、総額16兆969億円(対前年度比0・5%減)となった。内訳は地方交付税等財源繰り入れが15兆5150億円(同0・3%減)、一般歳出が5819億円(同4・6%減)。
 一般歳出のうち、情報通信(テレコム)関連予算はICT(情報通信技術)による経済成長の実現、世界最高水準のICT環境の整備、生産性向上につながるIoT・ビッグデータ・AI・シェアリングエコノミーなどの活用・推進、医療・介護・健康、移動サービスなどにおけるICTによる課題解決、海外展開・国際的な政策連携などを中心に、1125億円(同0・5%減)となった。そのうち、情報通信研究機構(NICT)への運営費交付金は280・3億円(2・6%増)となった。
(30年1月1日号)

工学院大次期学長に佐藤教授を選任

 工学院大学(後藤治理事長)は、次期学長に現職の佐藤光史教授を選任したと発表した。これまで通り、教育研究活動を行いながら、学長を務めるという。任期は2018年4月1日から3年間。
 同大学は今回から、学長の選任方法を、ガバナンス強化および学長のリーダーシップによる大学の先進化を目的に変更。従来の推薦と投票で決定する方式から、理事・教授・評議会(外部有識者含む)の3者が、まず学長ミッション(次期学長がなすべき目標)を提示し、その後に推薦、選考を行う方式としたという。
(30年1月1日号)

光ファイバーの世界最短変形区間 検出成功

東京工業大学科学技術創成研究院未来産業技術研究所の李熙永大学院生、水野洋輔助教、中村健太郎教授の研究グループは、光ファイバーセンサーによる世界最短の変形区間の検出に成功に成功した。
 光ファイバーに沿った変形(伸び)や温度を任意の位置で取得できる分布型光ファイバーセンサーは、建物や橋梁などの構造物の健全性診断のため、世界各地で精力的に研究が推進されている。分布型光ファイバーセンサーにおいて、いかに短い変形区間(および高温区間)を検出できるかは極めて重要な性能指標である。従来のシステムでは、実験的に検出可能な変形区間の長さの世界最短値は3ミリメートルであったが、構造物の微小なひび割れなどの検知のため、これを超える短い変形区間を検出できる手法が望まれていた。
(30年1月1日号)

新たな負ミュー粒子生成法の原理実証

京都大学原子炉実験所の森義治特任教授、石禎浩准教授らのグループは、半減期の長い核種を変換する負の電荷を持ったミュー粒子(ミューオン)を生成するシステム(MERIT)の原理実証に成功した。内閣府・ImPACTプログラムの一環で行われた。
(30年1月1日号)

CIS系薄膜太陽電池セル変換効率で世界記録

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とソーラーフロンティアは、CIS系薄膜太陽電池セル(約1平方センチメートル)で、世界最高変換効率の22・9%を達成した。
 CIS系薄膜太陽電池は銅、インジウム、セレンなどによる化合物を光吸収層とした太陽電池である。CIS系薄膜太陽電池の基本構造は、透明導電膜/バッファ層/光吸収層/裏面電極をガラス基板上に積層した構造となっている。
 今回の成果は、CIS光吸収層の改良や光吸収層表面処理の改善などにより実現したもので、平成29年1月にソーラーフロンティアが同じセルサイズで達成した、当時の世界最高記録である変換効率21・7%を1・2ポイント更新した。
 NEDOでは、目標に掲げている発電コスト「2020年に14円/kWh、2030年に7円/kWh」へ向けて、大きく前進したと評価している。
 今後、NEDOとソーラーフロンティアは同発電コスト目標実現に向け、引き続き、一層の変換効率向上や製造コスト低減、信頼性向上などの技術開発に取り組む。
 また、ソーラーフロンティアは、今回の研究成果を活用した製品の実用化に向けて開発を進める。
(30年1月1日号)

経済産業省の来年度予算案 科技振興費1054億円

経済産業省の来年度予算案は、一般会計で23億円減の9365億円となった。そのうち科学技術振興費は、44億円増額し1054億円。生産性革命の一環として、コネクティッド・インダストリーズの推進のため、人工知能、ロボット等の研究開発やサイバーセキュリティ対策に重点的に予算を配分する。
(30年1月1日号)

研究資金配分機関トップ2氏に聞く

 日本の基礎研究への投資は、その多くが国民の税金によって賄われている。つまり研究者は、自らの興味・関心だけではなく、国民からの信頼と付託を受けて研究を行っているということだ。貴重な税金をより効果的に研究へ投資していくため、日本の研究の中核を担うファンディング・エージェンシーのトップ2人はどのように取り組むのか。新春インタビューで聞いた。

【日本学術振興会 安西祐一郎理事長】

【科学技術振興機構 濱口道成理事長】
(30年1月1日号)

東海大と海洋機構が包括連携協定

 東海大学と海洋研究開発機構は12月22日、包括連携協定の締結式を清水マリンターミナル(静岡県静岡市)で行った。期間は2019年度末まで(その後3年ごとの更新)。
 両機関では個別に研究者間で共同研究が行われ、マイクロプラスチックの研究や東北マリンサイエンス拠点事業などの分野に限定されていた。今回の協定では、共同研究の推進、教育研究の協力、施設整備の相互利用に加え、幅広く人材交流を進める。
 具体的な連携内容として、工学系などとの海中ロボティクスや観測機器の開発、同大学が強みとしている人工衛星等のデータを利用した情報解析、駿河湾をテストフィールドとして活用することが検討されている。
(30年1月1日号)