「マウス体内時計 胎児期に形成」京都府立医大が解明

 京都府立医科大学大学院医学研究科統合生理学の八木田和弘教授、梅村康弘助教、小池宣也講師らの研究グループは、体内時計が胎児期形成される仕組みの解明に成功した。
 体内時計は全身の細胞に備わる普遍的な細胞生理機能の一つ。研究グループでは、これまでに、マウスES細胞の分化誘導培養系を用い、体内時計は細胞分化に伴って形成されることを明らかにしてきたが、生体における体内時計の発生制御の実態および意義は不明だった。
(29年9月15日号)

「世界初」白色中性子線ホログラフィー実用化成功

 名古屋工業大学大学院工学研究科の林好一教授、茨城大学大学院理工学研究科の大山研司教授は、広島市立大学、高輝度光科学研究センター、熊本大学、日本原子力研究開発機構、J-PARCセンター、高エネルギー加速器研究機構、東北大学金属材料研究所と共同で、「白色中性子線ホログラフィー」の実用化に世界で初めて成功した。
(29年9月15日号)

優れたAIベンチャー企業の研究6件を採択

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、革新的・挑戦的なAI技術を発掘して支援するため、優れたAIベンチャー企業の研究テーマを募集していたが、9月6日、57件の応募の中から6件を採択して公表した。選定にあたっては、書面審査と試作品などのデモンストレーションによるコンテストを実施し、優れた研究テーマを採択した。
 これは、政府の「人工知能技術戦略」を踏まえたNEDOの事業で、ベンチャー企業の支援を通じてAIの社会実装を促進し、新たな需要創出、既存分野との融合による産業競争力強化をはかるのが目的である。
(29年9月15日号)

世界の大学ランキング「日本の実力低下明らか」

 昨今、日本の大学の実力が低下していると指摘されている。そうした中、新技術振興渡辺記念会は、世界で発表されている大学ランキングを調査し、分析・精査した結果を、報告書「世界大学ランキング2015~2016-世界の中の日本の大学」で公表した。主なランキング指標で軒並み下がっているのは日本だけで、アジア諸国の大学が伸長、特に中国の台頭がめざましいという。大学の研究力や教育力の低下は、国力の低下に直結する。こうした状況を打破し、大学の実力を引き上げるためには、学術界はもちろんのこと、官界、産業界も含めて対処するべき時に来ている。

 同会では、世界大学ランキングが日本の大学にとって無視できない存在になりつつあることに着目し、2008年からランキングの動向と日本の大学に及ぼす影響について調査を開始した。その成果を11年から毎年調査研究報告書としてまとめており、今回で7回目となる。
(29年9月15日号)

DNA修復酵素が作用 神経細胞生存や回路形成担う

大阪大学大学院生命機能研究科細胞分子神経生物学研究室の大西公平特任研究員、菅生紀之助教の研究グループは、同研究科心生物学研究室と共同で、DNA修復酵素の一つ、Polβ(DNAポリメラーゼβ)が神経細胞産生時の神経前駆細胞におけるDNA合成期に作用し、神経細胞の生存や突起伸長(回路形成)を担うことを明らかにすることに成功した。
(29年9月15日号)

総務省 平成30年度の予算概算要求

 総務省の平成30年度一般会計予算の概算要求額は16兆2836億円で、前年度予算額より1063億円(0・9%)増となった。そのうち情報通信関係は1365億円を計上し、対前年度234億円(20・7%)増の要求となった。
(29年9月8日号)

東海大が新マシンで豪ソーラーカーレース参戦

東海大学ソーラーカーチーム(東海大学チャレンジセンター・ライトパワープロジェクト・ソーラーカーチーム)は、10月にオーストラリアで開催される世界最大級のソーラーカーレース「2017ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」に参加する。8月29日に体制と新型車両を発表した。山田清学長は「本年は東海大学75周年です。記念日は11月1日ですので、それを祝うにふさわしい結果をこのソーラーレースで出して頂きたいと念じております」と述べた。
 新型車両は、大会規格の変更により太陽電池の搭載面積減少や車体最大サイズ縮小が求められたが、形状を従来のカタラマン型(双胴型)からモノハル型(単胴型)に変更し、省エネルギーレース用に開発していた電気自動車の実績をもとに設計。空気抵抗は前回用いた車両の約30%減に成功しているという。また協力企業から各種高性能な資材や部品の提供を受け、従来と同等の性能を達成。パナソニックから太陽電池モジュール「HIT」およびリチウムイオン電池、東レから炭素繊維「トレカ」製のCFRPボディ、ブリヂストンからソーラーカー用タイヤ「ECOPIAwith oloic」などの提供を受けている。
 WSCは今年で30周年を迎えるオーストラリア政府主催のソーラーカーレースで2年ごとに開催。今年のレースには世界22カ国43チームが参加する。同チームは、オーストラリアの北部のダーウィンから南部のアデレードまで約3千キロメートルを5日間前後で横断し、その時間を競う世界最速を目指すチャレンジャークラスに出場する。
 チームリーダーを務める武藤創さん(工学部動力機械工学科2年)は「全ての項目で最高を目指すコンセプトのもと、この車体を製作しました。建学75周年の時に花を添えられればいいなと思っています。よい結果が出せるようがんばります」と話した。総監督は木村英樹教授(工学部電気電子工学科)が務める。
 同大学は93年からWSCに出場し、09、11年の大会は連覇、13年は準優勝、15年は3位だった。
(29年9月8日号)

タフなヘビ型ロボット

内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導するImPACT(革新的研究開発推進プログラム)では、プラント設備の配管内の日常点検や緊急時の点検を行う、タフなヘビ型ロボットを開発した。開発したロボットは、これまでの配管内ロボットでは難しかった、複雑な配管内を走破し、配管内の状況をロボット操作を行うオペレータへ正確に提供することに成功した。

 これは、ImPACTのタフ・ロボティクス・チャレンジ(プログラムマネージャー:田所諭・東北大学大学院情報科学研究科教授)における研究開発課題「タフな索状ロボットおよび極限ヒューマンインタフェースのための極限制御システムの開発」の成果。京都大学大学院工学研究科の松野文俊教授、早稲田大学理工学術院創造理工学研究科の奥乃博教授、岡山大学大学院自然科学研究科の亀川哲志講師、金沢大学理工研究域機械工学系の鈴木陽介助教らの研究チームが開発した成果。
(29年9月8日号)