第2期SIP プログラムディレクター決定

 2017年度補正予算で325億円が措置され、今年度から5年間、研究開発を行う戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期のPD(プログラムディレクター)が決まった。12課題に対して15人が応募し、11人が選ばれた。「光・量子を活用したソサイエティ5・0実現化技術」については「ふさわしい人がいなかった」(事務局)という理由で再公募が現在実施されている。
 SIPは、内閣府が主導して府省連携で研究開発を進めることで、研究成果の社会実装を加速するプログラム。第1期の11課題は今年度末で終了予定だが、今回、補正予算で2期が前倒しで実施されることになったため、今年度は23課題が実施されることになる。また第2期SIPは、特定領域の民間投資を誘発するため、内閣府が各省庁の研究開発に予算を追加配分するPRISM(官民研究開発投資拡大プログラム)と一体的に運用するのも特徴だ。
 12課題のうち、3課題はSIPプロジェクトがPRISMの中核プロジェクトに位置づけられており、2課題についてはPRISMの領域総括がPDに就任した。「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」のPDには、安西祐一郎慶應義塾学事顧問・日本学術振興会顧問が、「フィジカル領域デジタルデータ処理基盤技術」には、佐相秀幸富士通研究所顧問が就任した。佐相氏は、第1期SIPのPDも兼任している。また「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」には、第1期の防災・減災プロジェクトのPDである堀宗郎東京大学地震研究所巨大地震津波災害予測研究センター長・教授が就任した。
 その他に継続してPDに選ばれたのは、後藤厚宏情報セキュリティ大学院大学学長「IoT社会に対応したサイバー・フィジカル・セキュリティ」、葛巻清吾トヨタ自動車常務理事「自動運転・システムとサービスの実用化」、岸輝雄東京大学名誉教授「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」。また海洋プロジェクトでPD代行だった石井正一石油資源開発代表取締役副社長が「革新的深海資源調査技術」のPDに就任する。
 今回、新たにPDに就任したのは4人。小林憲明キリン取締役常務執行役員「スマートバイオ産業・農業基盤技術」、柏木孝夫東京工業大学先進エネルギー国際研究センター長「脱炭素社会実現のためのエネルギーシステム」、中村祐輔シカゴ大学医学部内科・外科教授「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」、田中従雅ヤマトホールディングス執行役員IT戦略担当「スマート物流サービス」。
 各PDは今後、研究開発計画の作り込みを進め、7月には研究開発を始める予定。
(30年4月27日号)