高騰続ける学術電子ジャーナル 物性グループが緊急アピール

研究者にとって欠かせない学術雑誌の電子版『電子ジャーナル』の購読が、国家的規模の緊急事態に陥っていると、物理学者1000人以上が参画する団体の物性グループが、11月27日に記者会見を開いて緊急アピールした。世界の学術雑誌の購読価格は、この20年間年率平均7%という高率で高騰を続けている。そこへきて、国立大学などの大学予算は近年削減の方向に傾いており、研究と教育に携わる研究者が学術電子ジャーナルを購読できない状態になってきている。今回の緊急アピールでは、研究者誰もが学術電子ジャーナルに平等にアクセスして閲覧できる環境を整備することが必要だとして、すでにこの問題の対応のため組織された大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)の機能・権限を、飛躍的に強化した「包括的学術誌コンソーシアム」へと発展させることや、これまでの文教予算の枠組みを超えて、安定購読のために必要な予算の財源確保が検討されること、そうした環境整備の実現目標が、次の第5期科学技術基本計画の中で明示される必要があることを提言した。
 緊急アピールの会見には物性グループの物性委員長を務める石田武和氏(大阪府立大学教授)、事務局長の田中智氏(同)、物性委員会・起草WG長の村田恵三氏(大阪市立大学教授)、同WGの伊藤正行氏(名古屋大学教授)、日本物理学会会長の兵頭俊夫氏(高エネルギー加速器研究機構特定教授)が出席して、学術電子ジャーナルの購読環境が厳しさを増している実情を訴えた。

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