「低消費電力動作」AI半導体向けの脳型情報処理回路

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、産業技術総合研究所、パナソニックセミコンダクターソリューションズ、北海道大学の研究グループと共同で、アナログ抵抗変化素子(RAND:Resistive Analog Neuro Device)を用いたAI半導体向け脳型情報処理回路を開発し、世界最高水準の低消費電力動作の実証に成功した。
(30年7月6日号)

水晶発振回路の高速起動化で消費電力を大幅低減

 高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所の宮原正也准教授は、東京工業大学工学院電気電子系の岡田健一准教授らの研究グループと共同で、高速起動と低電力を同時に実現する水晶発振回路の開発に成功した。
(30年7月6日号)

前ガン細胞の領地拡大の仕組み解明

 大阪大学大学院理学研究科の坪井有寿特任研究員、藤本仰一准教授、京都大学大学院生命科学研究科の井垣達吏教授、東北大学大学院生命科学研究科の倉永英里奈教授らの研究グループは、多細胞組織の中に前ガン細胞が生じた時に、細胞同士の隣接関係を変化させることで、前ガン細胞が周辺の組織へと広がり、組織という限られた領地を優先的に占拠することを世界で初めて発見した。
(30年7月6日号)

 6月3日に約5カ月半の宇宙滞在から地球に帰還した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の金井宣茂宇宙飛行士。15日、筑波宇宙センターで、地球の環境に身体を戻すリハビリテーションの様子を公開した。日本人宇宙飛行士の帰還から9日後の早期の帰国は初の試みだ。

 公開されたのは、自転車をこぐような有酸素運動(ウオーミングアップ用)、ボールやはしごを使った筋力、瞬発力、持久力、バランスなどを必要とするプログラム。今後、ボールを重くしたり、回数を増やしたりと少しずつ負荷を高くしていくという。同席した大西宇宙飛行士は「帰還後は、1日単位ではなく、寝て起きてとか、1時間ごとに身体が回復していくことが実感できた。持久力をつけるのに基本的に休まずに(2時間程度のリハビリを)行う」と話す。ASCRが一緒にプログラムをこなすことから、金井宇宙飛行士は、時折「きつい」といった表情をしながらも、リラックスして取り組んでいた。
(30年6月29日号)

エッジのプラズマ振動励起を観測

 東京大学物性研究所ナノスケール物性研究部門の遠藤彰助教、勝本信吾教授らの研究グループは、磁場中2次元電子系の高周波での実験的研究の一つであるコプレーナ型導波路を用いた測定法を、量子ホール効果のエッジ状態の研究に適用し、エッジでのプラズマ振動励起(エッジ・マグネトプラズモン)の観測に成功した。
(30年6月29日号)

四重極線形加速器でビーム加速

 量子科学技術研究開発機構(QST)、イタリア国立核物理学研究所(INFN)、スペインエネルギー・環境技術研究センター(CIEMAT)、フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)サクレー研究所、欧州核融合エネルギー合同事業体(F4E)の合同研究チームは、大強度中性子源用加速器開発に向けて、世界最長(9・8メートル)となる高周波四重極線形加速器(RFQ)による初ビーム加速に成功した。8系統の高周波を用いたRFQによるビーム加速は世界初。この成果により、核融合原型炉のための材料検証に必要な大強度中性子源用加速器の開発が着実に進展。研究チームでは、今年中に目標のビーム電流とエネルギーを実現する予定。
(30年6月29日号)

「適切な切断性能維持」原子力機構が制御装置開発

 日本原子力研究開発機構高速炉・新型炉研究開発部門敦賀総合研究開発センターレーザー・革新技術共同研究所レーザー応用研究グループの村松壽晴グループリーダーらの研究グループは、切断性能の状況が反射光により時間とともに変化する様子を監視することで、切断性能が低下する兆候が検出された場合でも、レーザー出力や切断速度を調整し、常に適切な切断性能の維持が可能な適応制御装置の開発に世界に先駆けて成功した。
(30年6月29日号)

「微小生物を生きたまま固定」保水性高いマイクロチップ

 量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所の鈴木芳代主幹研究員らの研究グループは、Biocosmと共同で、高い保水性を持った微小な構造に生物を固定して観察できる生物試料用マイクロチップを開発、国内特許出願を行った。Biocosmが販売する(6月14日から予約開始)。
(30年6月29日号)