「2017インフラ健康診断書(試行版)」公表

 土木学会(大石久和会長)は、第三者機関として日本の社会インフラの健全状況を評価する今年度の「2017インフラ健康診断書(試行版)」の「道路部門」、「下水道部門」、「河川部門」を8月7日公表した。広く国民に社会インフラの現状を理解してもらうと共に、この維持管理・更新の必要性や課題を認識してもらうことを狙いとしている。施設の健康度をA(健全)、B(良好)、C(要注意)、D(要警戒)、E(危機的)の5段階で評価し、その上で管理体制が現状維持された場合に、改善に向かうか、現状が継続するか、悪化するかを評価した。詳細は同学会Webサイト(http://www.jsce.or.jp/)で閲覧できる。
(29年8月25日号)

「日本の基礎科学力急落」科学技術・学術政策研調査

日本の基礎科学力が急速に低下している現状が、科学技術・学術政策研究所の調査で明らかになった。日本の論文数は10年前と比べ、中国、ドイツに抜かれ、第4位に、また注目度の高いトップ1%論文になると9位にまで低下している。特に日本が得意とされていた、物理、化学、材料科学、基礎生命科学のトップ10%論文の減少が大きく、増加した臨床医学と環境・地球科学を上回っている。伊神正貴科学技術・学術基盤調査研究室長は「博士課程学生や若手研究者の減少、大学部門の研究開発費の頭打ちなどが影響しているのでは」と話している。
(29年8月25日号)

有人潜水調査船「しんかい2000」機械遺産に

 海洋研究開発機構の有人潜水調査船「しんかい2000」は、日本機械学会が認定する機械遺産に選ばれた(機械遺産第87号)。
 この認定制度は、歴史に残る機械技術関連遺産を大切に保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的にしている。今回は、同船のほか、勝鬨橋(跳開部の機械設備)など7件が認定され、計90件が認定を受けた。
 同船は、日本初の有人潜水調査船「しんかい」(海上保安庁所属)の後継機として1981年1月に進水し、83年から研究調査を開始。「しんかい6500」をつくるための足がかりとなった。相模湾でのシロウリガイの発見、沖縄トラフでの熱水噴出サイトの発見など、国内における水深1000メートルを超える深海での研究を牽引してきた。惜しまれながらも2004年に退役。現在は、新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)に展示されている。年2回、同船の運航チームOBが調査機器の取り付けや外皮の交換作業などを実演するイベントを行っている。単独の船舶としての認定は初で、機械遺産でも最も製造年が新しい機械だ。
(29年8月11日号)

希少ガンの研究開発・ゲノム医療を産学で推進

 国立がん研究センター(中釜斉理事長)中央病院は、希少ガンの研究開発およびゲノム医療を製薬企業11社と共同で推進する産学共同プロジェクト「MASTER KEYプロジェクト」を開始したと発表した。希少ガンの患者により早く新薬を届けることを目指すという。今後は京都大学医学部附属病院と協力し、国内における実施体制強化を図る。参加企業、大学等はさらに拡大していきたいとしている。 
(29年8月11日号)

「日本4位」早大が世界電子政府ランク発表

 早稲田大学の電子政府・自治体研究所(所長:小尾敏夫アジア太平洋研究科教授)は、国際CIO学会傘下の世界主要11大学と提携し、今年で第13回目となる「世界電子政府進捗度ランキング調査2017」を発表した。今回の結果は、世界のICT先進国を中心に65カ国を対象としてまとめたもので、世界で唯一の年次報告書として世界が注目している。総合1位はシンガポール、2位はデンマーク、3位は米国で、4位には日本が昨年よりワンランク上がって入った。
(29年8月11日号)

「地球衛星観測のあり方」学術会議分科会が提言

 日本学術会議の地球惑星科学委員会地球・惑星圏分科会(委員長:藤井良一・情報・システム研究機構長)は7月14日、提言「我が国の地球衛星観測のあり方について」を公表した。
 地球を周回する衛星は近年、増加傾向にあり、データの利用だけでなく人工衛星自体も様々な組織が開発に参加するようになった。ここでは今後特に活用が期待される地球観測の将来構想について取りまとめた。
(29年8月4日号)

「世界天文コミュニケーション会議」来年3月、日本で初開催

 国立天文台、福岡市、国際天文学連合C2分科会は来年3月24~28日、世界天文コミュニケーション会議(CAP)2018in福岡を福岡市科学館(福岡県)で開催する。
 この会議は、天文に関わる人々と一般社会とのコミュニケーションに関する最近の取り組みについて、意見や経験を交換する場。会議を通じて、効果的で実績がある数多く科学コミュニケーション実例を紹介する。今年で7回目の開催となる。
 日本は、世界一の公開天文台数、世界2位のプラネタリウム数を有しており、国民の天文・宇宙への関心は高く、米国、英国に次いで多くの天文学者が活躍する天文学研究のトップランナーだ。この会議は日本では初開催で、テーマは「Communicating Astronomy in Today`s World: Purpose & Methods」。
 会議は基本的に英語で行われ、天文コミュニケーションの課題、障がい者とマイノリティと共に楽しむ天文学、天文学の公衆関与における先端技術の活用-マルチメディア・SNS・没入体験などのトピックスがある。
 参加対象は、科学コミュニケーター、大学等の広報担当、教育関係者、天文学者、科学館職員等。
 詳細は、ウェブページ(http://prc.nao.ac.jp/fukyu/cap2018/)で。
(29年8月4日号)

経済効果期待の国産技術13件 新技術開発財団が助成

 新技術開発財団は、第99回(平成29年度第1次)の新技術開発助成金の贈呈先13件(計1億7802万円)を決定した。
 対象は、独創的な国産技術で、経済効果が大きく期待でき、技術的に開発の見込みがあって開発予定期間が原則1年未満の技術。
 今回は、プロスパインによる「伝達効率98%以上を有する磁気ギアの技術開発」、ピーエムティーによる「ミニマルファブによる異種デバイス集積モジュールのプロセス開発&試作」、日進機械による「近赤外分光技術によるインフラ構造物の劣化イメージングシステム」、AMCによる「超硬合金圧接技術によるスリッターナイフの開発」、モーションリブによる「ポータブル力触覚デバイス」、オーガンテクノロジーズによる「天然歯と同等の生理機能を実現する医療機器、バイオインプラントの開発」、Lily MedTechによる「乳がん用検診・診断装置のための乳がん腫瘍血流検出技術の開発」、アユミ工業による「チップオンウェハ直接接合実用化技術の開発」、さんのうによる「地球環境に優しい水性省エネ塗料の開発」、エイ・エス・アイ総研による「極低温高速ポンプ用小型高性能モータの開発」、ユーテックによる「機能性微粒子製造用プラズマCVD法による微粒子コーティング装置の実用化開発」、アーク・リソースによる「遺伝子組換えカイコを利用したネムリユスリカ由来LEAタンパク質製造」、グランドグリーンによる「接木マイクロチップを用いた自動接木装置の開発」が対象になった。
(29年8月4日号)