JAXAが厚労省女性活躍推進法認定制度の最高評価獲得

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の奥村直樹理事長は10月13日の定例記者会見で、9月28日に厚生労働大臣から女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)の認定を受けたことを発表した。
 「この認定制度は3段階あり、今回、最高位をもらいました。これは愛称を『えるぼし』というもので3つの星がついています。JAXAでは2013年に男女共同参画室を作っています。女性の力を宇宙航空分野に積極的に取り込みたいという考えで、これまで職場環境の改善、職員の意識改革を強力に進めてきました。今回、女性の活躍状況を評価してもらえ、大変喜ばしく思っています。男女共同参画室は、ワークライフ変革推進室と名を変えて、全職員の働き方改革を進めています。そのなかには当然女性の活躍も含まれています。様々な改革を進め、より良い成果を皆様に提供したい」と話した。
 この認定制度は、行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の活躍推進に関する取り組みなど一定の基準を満たした優良な企業が、都道府県労働局へ申請することで、厚生労働大臣から認定を受けられるもの。採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースなどの基準を全て満たすことで最高評価(3つ星)が得られる。
(29年10月20日号)

東海大観光学部シンポジウム開催へ

 東海大学(山田清志学長)は11月10日15時から18時まで、建学75周年記念行事の一つとして、観光学部シンポジウム「インバウンド6000万人時代に向けた提言」を、代々木キャンパス(東京都渋谷区)の4号館5階講堂で開催する。
 近年、日本を訪れる訪日外国人の数が急増し、2016年は前年比約20%増の2400万人に達した。2020年の目標として、政府が掲げる4000万人という数字も現実味を帯びてきており、さらに2030年には6000万人という高い目標を掲げている。  今回のシンポジウムでは、そうした高い目標の達成に向けて、パネルディスカッション「インバウンド6000万人時代に向けて産官学が果たす役割と課題」を開く。
 初代観光庁長官の本保芳明氏、『新・観光立国論』著者のデービッド・アトキンソン氏、ANA総合研究所社長の岡田晃氏ら、観光政策や観光産業の第一線で活躍しているゲストをパネリストに迎え、人材育成や受入環境の整備、地方創生といった観点から提言してもらう。観光学部の岩橋伸行学部長がコーディネーターを務める。
 参加費無料。定員は250人。参加申込など詳細は〈http://www.u-tokai.ac.jp/academics/undergraduate/tourism/news/detail/756000.html〉を参照。
(29年10月13日号)

子供向けに科学書籍100冊紹介

 理化学研究所と編集工学研究所は、来年3月末まで、全国約500カ所の書店と図書館で「科学道100冊ジュニア」フェアを開催している。本を通じて、科学者の生き方・考え方を紹介し、科学の面白さ、素晴らしさに気づいてもらうため、子供に向けて厳選した100冊の書籍を提案している。開催図書館・書店は公式サイト(https://kagakudo100.jp/)で確認できる。

 科学道100冊は、科学者たちのものの見方や考え方に注目し、その思考プロセスを6つのステップとして取り出して、100冊の本を厳選している。身の回りの疑問から始まって、好奇心のままに探索し、試行錯誤の実験を経て、イメージをかたちにしながら未来を切り拓く。このプロセスは科学だけでなく、あらゆる生きる力に応用できる方法のフォーマットである。学校で習う科学だけではない、幅広い100冊のラインアップになっている。
 ステップ1では「不思議がいっぱい」と題して、「みんなでつくる1本の辞書」「どうしてかわかる?世界のなぞかけ昔話1」など、科学の世界の入り口となる15冊を紹介。ステップ2では「とことん集める」として、「ホネホネたんけんたい」「ファーブル先生の昆虫教室-本能のかしこさとおろかさ」「世界の動物アトラス」などの20冊。
 ステップ3は「世界のヒミツ」。「石の卵」「アンダーアース・アンダーウォーター-地中・水中図絵」「寿命図鑑-生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑」など、自然の秘密に出会う15冊。ステップ4「ふみだせ冒険」では、「ダーウィンが見たもの」「シャクルトンの大漂流」「ボタニカム-ようこそ、植物の博物館へ」「子どもと森へ出かけてみれば」など、まだ見ぬ世界に踏み出す20冊を紹介している。
 ステップ5「まほうの発明」は、科学のまほうに出会う15冊として、「輪切り図鑑クロスセッション-有名な18の建物や乗物の内部を見る」「世界の化学者12か月-絵で見る科学の歴史」「理系アタマがぐんぐん育つ科学の実験大図鑑」などを紹介。ステップ6「ひろがる未来」は、「宇宙-そのひろがりをしろう」「ぼくが宇宙人をさがす理由」「ロボットの歴史を作ったロボット100」などの15冊を紹介している。
 フェアを開催している図書館、書店では、100冊の本を紹介する「科学道100冊ジュニア」ブックレットを配布している。
(29年10月13日号)

科研費配分状況公表

 文部科学省は10月10日、今年度の科学研究費補助金の配分状況を公表した。主要種目で10万1247件の新規応募があり、2万5313件が採択された。新規採択率25%で、昨年より1・4ポイント低下した。継続分も合わせた7万5563件に対して、約2117億円(直接経費・間接経費の合計)が配分された。科研費の新規採択率は、11年度の28・5%から右肩下がりで低下している。なお応募件数・配分額はともに過去最高。
(29年10月13日号)

学術会議新会員 梶田隆章氏ら105人

日本学術会議の第24期新会員105人が安倍晋三首相から任命された。日本学術会議会員は定数210人、任期6年、定年70歳で再任は原則不可で、3年ごとに半数を改選している。新会員のうち、女性会員は35人で、継続会員も含めた第24期会員全体では、3年前の第23期発足時から20人増の69人となり、男女共同参画基本計画の成果目標30%を超え32・9%となっている。新会員の平均年齢は58・4歳。
(29年10月13日号)

「ゲノム編集の生殖医療利用禁止を」学術会議が提言

ゲノム編集を生殖医療に臨床応用することは禁止すべきである。日本学術会議の医学・医療領域におけるゲノム編集技術のあり方検討委員会(委員長=五十嵐隆・日本成育医療研究センター理事長)は、ゲノム編集の生殖医療への応用について、当面は国の指針で禁止し、法規制も検討すべきとする提言を取りまとめた。五十嵐委員長は「法規制も含めて、国には2~3年以内に対応してもらいたい」と話している。

予期せぬ副作用など重大な懸念/2~3年内に法規制必要
(29年10月6日号)

戦略的創造研究推進事業 平成29年度新規課題決定

科学技術振興機構(JST:濵口道成理事長)は、戦略的創造研究推進事業における「CREST」、「さきがけ」、「ACT-Ⅰ」の平成29年度新規採択課題を決定した。同事業は、社会・経済の変革をもたらす科学技術イノベーションを生み出す革新的技術のシーズを生み出すことを目的に基礎研究の推進を支援している。国(文部科学省)が戦略目標を設定し、それに基づき推進すべき研究領域および研究総括(プログラムオフィサー)をJSTが選定。研究領域ごとに研究提案が募集される。
 平成29年度は、「CREST」の11研究領域、「さきがけ」の14研究領域、「ACT-Ⅰ」の1研究領域で募集を行った。「CREST」は492件、「さきがけ」は1329件、「ACT-Ⅰ」は119件の応募があり、それぞれ52件、146件、30件が採択された。なお「CREST」の研究領域「ナノスケール・サーマルマネージメント基盤技術の創出」については面接選考会の日程変更に伴い、今回の発表には含まれていない。近日中に発表が予定されているという。
(29年9月29日号)

JAXA宇宙研究所とNASA科学局が宇宙科学分野で協力

 JAXA宇宙科学研究所とNASA科学局は22日、宇宙科学分野での協力についての共同発表を行った。
 今回の機会では、今後、開発が進められる3つの宇宙科学ミッションについて協議していき、協力をより一層強化することを確認した。
 火星衛星のフォボスからのサンプルリターンを目指すJAXAの火星衛星探査計画(MMX)に対し、NASAは中性子・ガンマ線分光計(衛星全体の元素組成を測定)を提供することで合意。また探査機の航法やサンプル採取に関する技術についても協力を進めていく。
 X線天文衛星代替機(XARM)については、昨年事故で損失したひとみ(X線天文衛星)に搭載されたものと同様のNASA開発の軟X線分光検出器(SXS)を搭載することを確認した。
 太陽物理学分野では、太陽上空の中間層と彩層上部と遷移層での磁場を観測する太陽観測ロケットミッション(CLASP実験)を引き続き行うことで合意。今後行うCLASP2では、日本は内部構造と光学機器を提供する予定だ。
 この3点以外にも、金星探査機『あかつき』や惑星分光観測衛星『ひさき』で科学データの分析を継続して行うことなどが確認された。
 宇宙科学研究所の常田佐久所長は「火星圏の探査という新たな共同事業に着手できるようになったなど、宇宙科学における日米協力は新たな発展の段階に入ったと強く感じている」と話した。NASA科学局のトーマス・ザブーケン局長は「今回の対話を通じて両国間の関係が強まったことを嬉しく思う。今後とも協力関係を継続することで、より多くの影響を科学コミュニティに与えていきたい」と語った。
(29年9月29日号)