「世界初」脳領域間の信号を一気に観測

玉川大学脳科学研究所の礒村宜和教授を中心とする玉川大学・福島県立医科大学・東北大学の共同研究グループは、世界で初めて脳領域間を伝わる信号を一挙に観測できる新手法の開発に成功した。スパイク衝突を利用して、多数の領域間の配線関係を並行して同定し、それらの配線を伝わるスパイク信号を同時に観測することができる新方法でマルチリンク法と名付けた。Cerebral Cortexオンライン版に1月31日掲載された。
(29年2月10日号)

皮膚筋炎の高感度バイオマーカー発見

国立精神・神経医療研究センター疾病研究第一部の西野一三部長、漆葉章典医師らの研究グループは、皮膚と筋肉に炎症が生じる難病「皮膚筋炎」の診断でMxA(ミクソウイルス抵抗蛋白質A)が、従来の方法と比べて最も高感度のバイオマーカーとなることを明らかにした。
(29年2月10日号)

海水中の有孔虫 酸性環境でも殻形成

海洋研究開発機構の豊福高志主任研究員、山本美希研究員らの研究チームは、オランダ王立海洋研究所、琉球大、東京海洋大と共同で、海水中のpH分布を顕微鏡下で可視化することに成功した。これにより海洋に広く分布する有孔虫が周囲のpHによらず、水素イオンを排出することで殻形成をしていることをつきとめた。海洋酸性化への耐性が高い生物を確認できたことになる。ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
(29年2月10日号)

金属表面に形成された水分子ネットワーク構造を可視化

 東大大学院の塩足亮隼助教、杉本宜昭准教授らの研究グループは、AFM(原子間力顕微鏡)で金属表面に形成された水分子が結びついたネットワーク構造(厚さが1分子のみの水の膜)を可視化することに成功した。ネイチャー・コミュニケーションズに掲載。
(29年2月10日号)

鉗子先端に実装したMEMS6軸力センサでガンのサイズを算出

東京大学大学院情報理工学系研究科の山下勲教授、中井亮仁特任助教、東京電機大学工学部の土肥健純教授、桑名健太助教、齊藤開大学院生らの研究グループは、先端把持部にMEMES6軸力センサを実装した内視鏡手術用把持鉗子を用いて、柔軟材料中に埋め込まれた硬質物質のサイズと把持位置に対する位置関係を算出する手法の開発に成功した。
(29年2月10日号)

C型肝炎治療薬の組み合わせ最適化

 九州大学大学院理学研究院の岩見真吾准教授、国立感染症研究所の渡士幸一主任研究官は、金沢大学、名古屋市立大学などとの共同研究により、C型肝炎治療薬の効果的な組み合わせを定める方法を開発することに成功した。米国科学アカデミー紀要PNASに6日掲載された。
(29年2月10日号)

産総研、化学物質の有害性評価手法開発

産業技術総合研究所環境管理研究部門の谷英典主任研究員、佐藤浩昭研究グループ長、鳥村政基総括企画主幹らの研究グループは、ヒト細胞内に蛍光プローブを導入することで、迅速かつ多検体処理が可能な化学物質の有害性評価手法の開発に成功した。
(平成29年2月3日号)

高カカオチョコレート継続摂取で脳が若返る?

 最近は、カカオ含有量がパーセンテージで表示されたチョコレートが店頭に多く並んでいる。中高年を対象としたトライアルで、カカオ分70%以上のチョコレートを継続摂取すると大脳皮質の量が増えることがわかった。これは学習機能を高める(脳が若返る)可能性を示唆している。内閣府ImPACT(革新的研究開発推進プログラム)の山川プログラム「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」(プログラムマネージャー:山川義徳氏)の一環で、明治との共同研究で実施された。
(平成29年2月3日号)