エッジのプラズマ振動励起を観測

 東京大学物性研究所ナノスケール物性研究部門の遠藤彰助教、勝本信吾教授らの研究グループは、磁場中2次元電子系の高周波での実験的研究の一つであるコプレーナ型導波路を用いた測定法を、量子ホール効果のエッジ状態の研究に適用し、エッジでのプラズマ振動励起(エッジ・マグネトプラズモン)の観測に成功した。
(30年6月29日号)

四重極線形加速器でビーム加速

 量子科学技術研究開発機構(QST)、イタリア国立核物理学研究所(INFN)、スペインエネルギー・環境技術研究センター(CIEMAT)、フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)サクレー研究所、欧州核融合エネルギー合同事業体(F4E)の合同研究チームは、大強度中性子源用加速器開発に向けて、世界最長(9・8メートル)となる高周波四重極線形加速器(RFQ)による初ビーム加速に成功した。8系統の高周波を用いたRFQによるビーム加速は世界初。この成果により、核融合原型炉のための材料検証に必要な大強度中性子源用加速器の開発が着実に進展。研究チームでは、今年中に目標のビーム電流とエネルギーを実現する予定。
(30年6月29日号)

「適切な切断性能維持」原子力機構が制御装置開発

 日本原子力研究開発機構高速炉・新型炉研究開発部門敦賀総合研究開発センターレーザー・革新技術共同研究所レーザー応用研究グループの村松壽晴グループリーダーらの研究グループは、切断性能の状況が反射光により時間とともに変化する様子を監視することで、切断性能が低下する兆候が検出された場合でも、レーザー出力や切断速度を調整し、常に適切な切断性能の維持が可能な適応制御装置の開発に世界に先駆けて成功した。
(30年6月29日号)

「微小生物を生きたまま固定」保水性高いマイクロチップ

 量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所の鈴木芳代主幹研究員らの研究グループは、Biocosmと共同で、高い保水性を持った微小な構造に生物を固定して観察できる生物試料用マイクロチップを開発、国内特許出願を行った。Biocosmが販売する(6月14日から予約開始)。
(30年6月29日号)

「わずかな温度差利用」マイクロ熱電発電素子

 早稲田大学の富田基裕次席研究員、渡邉孝信教授、大阪大学の鎌倉良成准教授、静岡大学の池田浩也教授らの研究グループは産業技術総合研究所と共同で、わずかな温度差で発電する新構造のマイクロ熱電発電素子を開発した。米国・ハワイで、6月18~22日に行われた「VLSIシンポジウム」で発表した。
(30年6月29日号)

自撮り可能な小型眼底カメラ開発

 奈良先端科学技術大学院大学の太田淳教授、東京大学大学院の石川正俊教授らの研究グループは、1人で眼底網膜像を撮影できる小型カメラシステムの開発に成功した。日常的に撮影することで、眼疾患だけでなく生活習慣病の予防など在宅でのヘルスケアに応用できる可能性がある。米国・ハワイで行われるVLSIシンポジウムで発表する。
(30年6月29日号)

コンデンシンが染色体の形成と分離に果たす役割を解明

 理化学研究所(理研)理論科学連携研究推進グループ階層縦断型理論生物学研究チームの境祐二特別研究員(現東京大学大学院医学系研究科助教)、理研開拓研究本部望月理論生物学研究室の立川正志専任研究員、望月敦史主任研究員らの研究グループは、細胞周期の分裂に見られる染色体の形成と分離のダイナミクスについて数理モデルを用いて解析し、染色体の形成と分離において『コンデンシン』の果たす役割を理論的に解明することに成功した。
(30年6月29日号)

ハイブリッド触媒系開発

 山口大学大学院創成科学研究科工学系学域応用化学分野の西形孝司准教授、東京大学生産技術研究所の砂田祐輔准教授らの研究グループは、1つの反応系で有機金属種とラジカル種という2つの活性種を使用可能な”ハイブリッド触媒系”を開発、炭素周りの4つ目の置換基としてアルケニル基を導入することに成功した。
(30年6月29日号)