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コラム・素領域

2026年8月28日号

素領域

生成AIの進展はすさまじく、最先端の生成AIは、国家の安全保障を脅かすレベルまで進展してきている。また、多くの研究現場でも使われ始めている▼よく利用されている事例は、論文の英文校正、メールの分類や返信、報告書の作成補助、実験データを解析するためのコード作成など多岐にわたる。マウスの遺伝子改変などを行っている研究者は「以前は、研究データを解析するために四苦八苦しながらコードを書いていたが、生成AIのおかげで簡単に書けるようになったため非常に助かっている」という▼ChatGPTで知られるOpenAIの最上位科学モデルを無償利用プログラムは、東大、京大、東京科学大、阪大、東北大、名古屋大など主要15大学に所属している研究者だけが利用できる。所属する研究者は同社に申請し、審査を通れば、12カ月間無償利用できる。ただし、どのような基準で審査が行われるのか、なぜ15大学だけなのかは公表されていない。同社は公的機関ではなく、私企業であるため、その義務もない▼分析・計測機器の性能が飛躍的に向上し、出力されるデータの量は膨大なものになっている。効率的に解析するためには様々な工夫が必要になる。人間の創造性や独創性と、機械の正確さをうまく組み合わせるDXが、研究開発の鍵を握ることになる▼一方、生成AIは欧米のモデルが先行しており、もはやデファクトになっているが、もし仮に有償バージョンの利用料が大幅に引き上げられたり、無償利用が廃止されたりした場合、大きな影響を受ける。研究の自律性を失わないためにも、国産モデル開発とその高度化は急務であり、そのための研究開発を強化する必要がある。