科学技術の進歩に寄与し
豊かな社会発展に貢献する
唯一の専門紙です。

TOP > コラム・素領域一覧

コラム・素領域

科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。

2018年10月12日号 素領域

今年もノーベル賞が発表され、日本人では本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞した。弊社一同、心よりお祝い申し上げます▼今後、授賞式が例年通り、ノーベルの命日である12月10日に、平和賞はオスロ市庁舎(ノルウェー)、それ以外の4賞はストックホルム・コンサート・ホール(スウェーデン)で開催される。今年は文学賞の延期が決まっているため、例年より1賞少ない授賞式となるとみられる▼ノーベル賞は1901年にア…

2018年10月5日号 素領域

AI人材を確保しなければ、米中に追いつくことも難しい。文部科学省は、統合イノベーション戦略推進会議の示したAI戦略案に対応して、人材育成を強化する▼すべての学生がどの学部に進学しても、数理・データサイエンスの基礎的な素養を身につけられるよう、全学的な数理・情報教育を強化する。拠点校とコンソーシアムによる標準カリキュラム・オンライン教材を着実に開発するとともに、協力校の整備による、標準カリキュラムを…

2018年9月28日号 素領域

あることにひどく夢中になっているのを「三度の飯より好き」という言葉で表現するようだが、これは、それに匹敵する状態にあることを示す調査結果だ▼ITセキュリティ企業のカスペルスキーが行った、グローバル意識調査「インターネットへの依存度とオフラインが原因のトラブル」の分析結果である▼調査結果では、回答者の29%が「スマホなどインターネットに接続している機器なしで外出するよりも、空腹時に食べ物がない方がま…

2018年9月21日号 素領域

アメリカの話題ではあるが、最近ちょっとした驚きが広がった。日本でも波紋を呼びそうな話だ▼全米大学医学部ランキングで常時トップ10に入っているニューヨーク大学医学部が、授業料を全面無償化すると発表したのだ。一部の優秀な学生に対する奨学金でも、経済的に恵まれず苦学している学生への配慮でもない。アメリカでは9月は入学時期でもある。これから入学する学生約100人、在学中の学生400人の全てを対象に授業料が…

2018年9月14日号 素領域

9月6日未明に発生した平成30年北海道胆振東部地震で被害に遭われた方々に謹んでお見舞い申し上げます▼今回の地震では、北海道で初めての震度7を記録しただけでなく、北海道電力管内全てで停電が起きた。震源地付近の厚真町では、緑色の山容は一変し、強震で表層が削がれ、茶色の土壌がむき出しになった。その山々の端では住宅が土砂に飲み込まれ多くの人が犠牲になった。大規模な土砂崩れの様子はJAXAの陸域観測技術衛星…

2018年9月7日号 素領域

先日開催された「イノベーション・ジャパン2018」では、数多くの興味深い研究成果が展示されていた。論文データなどからは国際競争力の低下が叫ばれているが、こうしたものを見ると日本の底力と可能性を感じられる▼明治薬科大学の井上元基助教は、ブドウ種子由来のポリフェノールを原料にした貴金属吸着剤を開発した。もともとは手術などで使う生体用接着剤を作ろうと思ってポリフェノールを架橋したりしていたが失敗し、結果…

2018年8月31日号 素領域

アジア最大級の分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS 2018」が、今年も千葉市の幕張メッセを会場にして9月5日から始まる。会期は7日までの3日間である▼今回も出展各社の展示や新技術説明会をはじめ、コンファレンス、特別企画のライフサイエンスイノベーションゾーン、オープンソリューションゾーン、2大セミナーなど、多彩で豊富な内容だ▼そのため、聴きたい講演や技術セミナーなどが満杯で入れなかったり、講…

2018年8月24日号 素領域

夏休みを利用して海外旅行に行った方も多いことだろうが、そこで悩まされるのが時差ボケである▼時差ボケとは、数時間以上の時差がある地域間を、飛行機などで短時間に移動したことによって起こる。人間の持つ体内時計と生活時間との間に生まれるズレにより、眠気、食欲不振、集中力の低下などの身体の不調を招く。ただこの症状は、何も遠くの海外などに行かなくとも起こりえるのである▼土日や長期休暇などでゆっくりリラックスし…

2018年8月10日号 素領域

厚生労働省の平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査によれば、同年12月31日時点での全国の医師数は31万9480人で、前回の平成26年度比で2・8%(8275人)増加している。総数における男性の割合は78・9%、女性は21・1%である。少なくとも平成8年からの総数は、数%ずつではあるが増加が継続している▼一方でWHOの統計によれば、OECD加盟国の人口千人あたり臨床医数は日本は2・3人で、下から4番…

2018年8月7日 科学技術政策はドイツから学ぶべき Web版

国立大学は、例えば、労働安全衛生法へ対応するために実験施設・設備の整備・更新が必要になり、また労働契約法や労働法への対応によって経常経費が増加するなど、国立から国立大学法人へと設置形態を変更するだけで、大幅にコストアップした。それに加えて、2004年度から毎年1%ずつ運営費交付金が削減されつづけ、2013年度に下げ止まるまで、約1,500億円が削減された。一方、競争的に配分される研究費や大学改革関…

2018年8月3日号 素領域

統合イノベーション戦略の実現に向けて、政府部内の実施体制が構築されつつあるが、イノベーション実現にはその足腰となる基盤が強くなければいけない。そのために政府が力を入れているのが大学改革だ▼同戦略には、大学改革のメニューとして、経営の改善、若手割合の向上、研究生産性の向上、国際化の推進について、具体策を示している。例えば、大学ガバナンスコードの策定、大学の再編、年俸制の完全導入、民間資金の獲得に応じ…

2018年7月27日号 素領域

翌日または当日の最高気温がおおむね35度C以上になることが予想される場合、気象庁は「高温注意情報」を発表して熱中症への注意を呼びかける。猛暑日が1週間以上も続いている地域が多い▼総務省消防庁のデータでは、全国で7月9日から15日の間に、熱中症により救急搬送された人は9956人に達している。昨年の同期間中の7414人に比べて2500人以上、3割以上の増加となっている▼都道府県別で昨年より救急搬送され…

2018年7月20日号 素領域

「DIYバイオ」なる言葉をご存じだろうか。DIYとは、自身でやるという意味のDo It Yuorselfの略だ▼素人が自分自身で何かを作ったり修繕したりすることで、一頃、日曜大工などでもてはやされた。このDIYにバイオを付けた造語がDIYバイオで、大学や研究機関、企業の研究室に属さず、自宅などでバイオテクノロジーの実験を行う活動だ。最近、米国を中心に話題となっている▼これを可能にした背景には、DN…

2018年7月13日号 素領域

サッカーロシアW杯で、FIFAランク61位の日本が格上のチームに勇敢に挑んだ姿は見ていて胸が熱くなった。優勝候補のベルギーに負けはしたが、国民にベスト8進出の夢を見せてくれた▼スポーツイベントは今月も続き7日に欧州の自転車レース「ツール・ド・フランス」が開幕した。105回目のレース開幕直前には、4連覇を狙うクリス・フルーム選手が禁止薬物(喘息治療薬)の過剰摂取問題で主催者が出場拒否したという報道が…

2018年7月6日号 素領域

国立大学における人事給与マネジメント改革は、骨太方針、未来投資戦略、統合イノベーション戦略それぞれで重要施策に位置づけられているが、先日の国立大学協会の総会では、厳しい反対意見が多く見受けられた。個別の大学ごとに様々な事情を抱えているにも関わらず、一律のシステムを導入することに対する反発と、これまで運営費交付金が削減され続けたことによる政府に対する不信感があるためだ▼科学技術・学術政策研究所の意識…

2018年6月29日号 素領域

6月18日の朝に大阪北部を襲った強い地震で被災者が出て、5人の尊い命が奪われた。謹んでお見舞い申し上げ、ご冥福をお祈りします▼この地震を含めて、最近大きな地震が多い気がして調べてみたら、震度5以上の地震が今年に入って日本では既に7回発生している▼大阪北部の前に、群馬南部(6月17日)、長野県北部(5月25日)、同(5月12日)、根室半島南東沖(4月14日)、島根県西部(4月9日)、西表島付近(3月…

2018年6月22日号 素領域

昨今、健康志向も手伝ってか、関連の器具やサプリメントなどがテレビなどのマスコミでひっきりなしに紹介されている▼そのような手段を利用しなくとも手っ取り早い健康法として昔から言われているのが「歩くこと」、歩行である。ただ、その効用に対する科学的根拠となると、過去にも研究論文が報告されてはいるのだが、信憑性は必ずしも高くない。その理由としては、自己申告に基づくデータが多いからだそうだ▼ところが最近、歩行…

2018年6月15日号 素領域

梅雨の字にある梅は花ではなく実のことなのだ。梅の木を見て実感を持ってそれが理解できたこのごろだが…▼気象庁によれば今年の東京を含む関東甲信地方の梅雨入りは6月6日ごろ(速報値)で平年より2日はやかった。梅雨明けも昨年の例では7月6日ごろで平年より15日もはやくやって来た。また昨年は梅雨の時期の降水量が少ない地方が多く、国管理河川の1割強の12水系14河川で取水制限が行われる渇水が発生した。国土交通…

2018年6月8日号 素領域

従来の科学技術政策だけでは日本の国際競争力の劣化を食い止めることはできない。政府が一体となって経済社会システム全体を大胆に変革する必要がある。そこで、幅広く科学技術イノベーションに関連する政策や経済社会システムを検証し、PDCAのアクション(改善)として実行する統合イノベーション戦略を策定する。全体で80ページにもなる戦略の素案は「はじめに」の部分で、このように自らを位置づけている▼素案の中に経済…

2018年6月1日号 素領域

日本マイクロソフトが、AI(人工知能)の方向性と、倫理など社会的課題に対して見解を示した書籍「Future Computed:人工知能とその社会における役割」の日本語版が、同社のWebサイトから無料提供されている▼同書では、AIがもたらす仕事と雇用への影響について、3つの結論を示している。第1は、新たな雇用や経済成長は、AIというテクノロジーを取り入れる者にもたらされるもので、それを拒絶する者にも…

1 2

THE SCIENCE NEWS
  • facebook
  • twitter
  • Google +
  • はてなブックマーク
  • LINE
  • 購読申込
  • メール