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科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。
大学の中には運営費交付金や競争的資金を増額しようとしてはいるのだが、その一方で、ほとんど研究をやらないような教員もいる。「そういう人をどうにかしないと、国民は納得しないのではないか」。先日、ある記者が、北川進京都大学特別教授、坂口志文大阪大学特別栄誉教授に質問した▼こうした話題は、予算を増やそうとするたびに出てくる。税金を使うのだから、ちゃんと研究に取り組む研究者に研究費が配分されるべきだというの…
夏は暑いだけでなく、台風による災害も多い。特に今年の夏は台風の発生が多く、各地で大雨被害が相次いでいる。9月1日の気象庁発表「令和8年夏を対象とした異常気象分析検討会の結果」によると、今夏の台風の発生数は17個で、平年値11・0個を大きく上回った。この数は、昭和26年の統計開始以降で3位タイの多さだったという▼中でも8月上旬に発生した台風15号は珍しい動きを見せ、日本列島の東の海上から茨城県に初め…
令和8年熊本地震は7月28日16時半ごろ発生し、熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測した。地震の規模はM7・1、震源の深さは16㌔㍍だった。熊本県内では平成28年熊本地震以来約10年ぶりに震度7を観測した▼東京大学生産技術研究所附属災害対策トレーニングセンター(DMTC)は地震発生翌朝から現地で緊急調査・支援活動を開始。8月19日には第2回令和8年熊本地震報告会をオンライン開催し、震度6強の揺れ…
生成AIの進展はすさまじく、最先端の生成AIは、国家の安全保障を脅かすレベルまで進展してきている。また、多くの研究現場でも使われ始めている▼よく利用されている事例は、論文の英文校正、メールの分類や返信、報告書の作成補助、実験データを解析するためのコード作成など多岐にわたる。マウスの遺伝子改変などを行っている研究者は「以前は、研究データを解析するために四苦八苦しながらコードを書いていたが、生成AIの…
SNS上などで、熊本地震に関する偽情報や詐欺情報が急増しているという。被災者の苦しみや悲しみを顧みない、災害に便乗した許されぬ行為だ▼警察庁がサイバー警察局便り「令和8年熊本地震に伴うインターネット上の偽・誤情報や災害に乗じた詐欺関連投稿等に注意!」を発信して、だまされないように呼びかけている▼過去の災害画像を利用して被害状況を伝えたり、存在しない住所から救助を求めたり、2次元コードを添付して寄付…
熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が7月28日16時27分ごろ発生し、地震活動は続いている。前回から10年を隔てて同地を再び襲った最大震度7の惨状を目にして発する言葉も見つからない▼熊本県は、被災者支援のための口座を開設し、10月30日まで義援金を受け付けている。また県内各所のほか、東京事務所(東京都千代田区平河町、都道府県会館)・大阪事務所(大阪市北区梅田、大阪駅前第3ビル)・福岡事務所…
外国人の受け入れ・秩序ある共生社会の実現に関する関係閣僚会議は、今後の対応策の一つとして、日本語・生活学習プログラム(仮称)を検討するためのワーキンググループを立ち上げた。長期滞在者のため、日本での生活や日本語などについて学べるプログラムを国が作成し、日本社会になじめるようサポートしようというものだ▼近年、不良外国人による犯罪が増加(検挙件数を見ると2005年をピークに低下しているが、ここ数年は増…
「防災庁設置法」が7月13日に国会で成立し、今秋には防災庁が発足する見通しである▼内閣府等の説明資料によれば、設置の背景には南海トラフ地震や首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震、富士山噴火等、国難級の災害の発生が懸念される中、人命・人権最優先の「防災立国」の実現が急務という認識がある▼さらに、死傷者や避難者を大幅に低減させ、必要な国家・社会機能を維持するため、徹底した事前防災、発災時から…
日本の学校の夏休みは7月中旬から始まることが多い。全国の公立の学校(大学と高等専門学校を除く)の休業日は学校教育法第二十九条により市町村または都道府県の教育委員会が決定し、公立大学法人はその理事長が決定している。国立高等専門学校は校長により決定され、一般的に高校よりも長く、大学と同程度の2カ月が設定され、その代わり冬休みが短めに設定されている▼公立の小学校、中学校、高校の夏季休暇は地域の特性が反映…
学術研究は、自らの興味や関心といった、内側から湧き上がってくるものによって駆動されるため、研究者のパフォーマンスを最大限に発揮できる。一方、近年の基礎研究とイノベーションの近接化により、実用化や社会実装といった、研究者の内在的欲求とは異なる取り組みが求められるようになってきている▼千葉大学と順天堂大学の研究グループが、肺高血圧症の新たな治療標的を同定することに成功した。病勢モニタリング指標や治療薬…
最近、自社の役員や会計・情報システムの担当者、金融機関などを騙った不審なメールが頻繁に届くなど、サイバー攻撃の様相が変わってきた。サイバーセキュリティサービス・製品を提供するIT企業によると、これはファイアーウォールを攻める従来型のサイバー攻撃と違い、信頼を悪用した攻撃であり最近急増しているそうだ▼矢野経済研究所がまとめた2025年度のサイバーセキュリティ市場調査によれば、こうした一向に減らないサ…
日本の年平均気温は様々な変動を繰り返しながら百年あたり1・44度Cの割合で上昇している。昨年の夏(6~8月)の平均気温の基準値(1991~2020年の平均値)からの偏差は+2・36度Cで、1989年の統計開始以降、最も高い値となった。夏の平均気温は百年あたり1・38度Cの割合で上昇している。それに対応する形で、気象庁は今年4月に最高気温が40度C以上の日の名称を「酷暑日」とすることを決定した▼農林…
知財・無形資産は、日本の成長力の源泉だが、大学の保有する特許のうち8割が未利用となっており、その力を十分に活かしきれていない。ただし、よく見てみると、東大・京大は利用率45・7%、東大・京大を除くRU11は25・2%、その他の大学は19・2%となっており、やりようによっては利用率を上げることができそうだ▼政府の知的財産戦略本部は6月12日、知的財産戦略2026を決定した。戦略17分野における競争優…
5月、6月に35度Cを超える猛暑日となる地域もあり、今年も暑い夏が早くから到来している。こうした近年の気候変化が地球温暖化の影響なのは間違いない。これを認めない大国のリーダーもいるが、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書などの指摘は正しい▼この気温上昇は、地球上のあらゆる環境に変化をもたらし、様々な生き物に影響を与える。先日、NHKスペシャル「ヒグマ 異変の海に生きる」の放送を視聴した。…
近年SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や日本紅斑熱をはじめとしたマダニ媒介感染症の報告が増加している。マダニの活動が盛んな春から秋にかけて刺される危険性が高まる。これら感染症の多くはワクチン等での予防が不可能なため、マダニに刺されないようにする対策が重要になる▼SFTSは中国で2011年に初めて報告されて以来、東アジア、東南アジアで患者が確認された。国内では2013年以降、西日本を中心に発生して…
2023年にオランダでAIチャットボット「イライザ」との会話にのめり込んでいた男性が自殺し、社会に大きな衝撃を与えた。昨年も米国で10代の子供2人が対話型AIとのやり取りの後に自殺したとして、訴訟が起こっている。またAIに対して恋愛感情を持つ人も一定数いることが国内外の調査で明らかになっている▼こうした問題の原因の一つは、対話型生成AIの持つ「迎合性」にあるという。あたかも価値観が同じように振る舞…
5月5日の「こどもの日」にちなみ、総務省統計局から「我が国のこどもの数」という統計トピックスが公表された。それによると、令和2年国勢調査人口を基準として推計した今年4月1日現在の人口(概算値)で、15歳未満の子供の数は1329万人(対前年35万人減)である▼総人口1億2286万人に占める割合は10・8%(同0・3ポイント減)だ。数としては1982年から45年連続の減少で、過去最少となった。割合だと…
麻疹(はしか)の流行が拡大している。国立健康危機管理研究機構によれば2026年第16週(4月)までの累積報告数は362例で、昨年1年間の265例を超えた▼この病気は麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症で、空気感染、飛沫感染、接触感染でヒトからヒトへと感染する。感染力が非常に強く免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症する。2回のワクチン接種で95%程度は免疫を獲得できるが発症…
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の定点調査2025の調査結果を見ると、第6期科学技術・イノベーション基本計画で資金を投入したにも関わらず、大学の研究現場の状況が悪化したのではないかと批判を受けそうだ。第6期で大きく伸びた資金はグリーンイノベーション基金などの民間向け資金や経済安全保障関連の費用がほとんどで、大学ファンドの運用原資の一部はあるものの、大学現場に直接流れた資金量の増加は限られて…
レアアースの次はオイルである。米国のトランプ政権は核開発を進めているという理由で、イスラエルとともにイランに武力攻撃をしかけている。世界経済は中東のオイル供給がストップして混乱し、中東オイルに依存する世界の国々は米国とイランの和平交渉の先行きを見ているしかない状況だ▼中国がレアアースを取り引き材料にして貿易交渉したり、高市首相の発言をきっかけに日本への対抗措置を強化したりしていると思ったら、今度は…
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