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コラム・素領域

科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。

2021年7月30日号 素領域

最近、世界で起こっている風水害をみていると、ゲリラ豪雨とか爆弾低気圧といった言葉がもう珍しくなくなってきていることを実感させられる▼後を絶たない風水害の根本原因の一つとして、クローズアップされているのが線状降水帯である。海で発生した水蒸気は陸に達すると、上昇し発達して雨雲(積乱雲)となる。線状降水帯は、この積乱雲が次々と発生し列をなして組織化した積乱雲群になり、数時間にわたりほぼ同じ場所を通過また…

2021年7月23日号 素領域

日本学術振興会は小学校高学年から高校生を対象に、大学や研究機関で科研費により行われている最先端の研究に触れることで、科学の面白さを感じてもらうことを目的としたプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス(https://www.jsps.go.jp/hirameki/)」を実施している。夏休み期間中にも多くの大学や研究機関が、多種多様なプログラムを企画しているのでチェックしてみてはいかがだろうか▼大人…

2021年7月16日号 素領域

鉛はヒトでは血中濃度50~300マイクログラム/デシリットルで運動・認知機能障害を引き起こすと言われているが、WHOは「鉛の子供に対する安全レベルはわかっていない」としている。しかし、ナイジェリアでは2010年、鉛中毒で400人以上の子供が死亡し、1万人以上が治療を受けている。ケニアのダンピングサイト(ごみ捨て場)でも高濃度の鉛汚染が報告されている▼北海道大学の研究グループが、ザンビアのカヴウェ鉱…

2021年7月9日号 素領域

聴覚や発話等に障害があり自分では電話をかけられない人と、そうでない聞こえる人等とをつなぐ公共インフラとしての「電話リレーサービス」が、7月1日から始まった▼同日は関係者が参加して記念のセレモニーがオンラインで開催された。筆者も登録してオンライン配信のセレモニーを取材したが、関係者のあいさつや祝辞などを聞いていて、このサービス開始の意義を改めて思った▼パソコンやスマホなどが急速に発展・普及して、こう…

2021年7月2日号 素領域

昨年の12月に小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂に、大量の水をつくるのに十分な量の水素分子と、生命の材料となる有機物の分子が確認されたという▼これはJAXAが明らかにした初期分析の結果で確認されたことである。JAXAではこれまで「リュウグウ」の砂の大きさや色、形などをカタログ化してきている。今後1年をかけて日本をはじめとした14カ国の研究者による詳細な分析が行われ…

2021年6月25日号 素領域

政府は東京2020オリンピック・パラリンピックにあわせ、2021年の祝日を移動する通達を昨年出した。「海の日」は7月22日、「スポーツの日」は7月23日、「山の日」は8月8日に移動する。今年だけの特例で、来年からは例年通り「海の日」は7月の第3月曜日、「スポーツの日」は10月の第2月曜日、「山の日」は8月11日に戻る。コロナ禍でもあり、各地で当初想定されていたほどの混雑はなさそうだが注意してほしい…

2021年6月18日号 素領域

昨年3月13日に成立した新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づいて、緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置など、様々な対策がとられてきた。オンライン授業の導入、交代制で密にならない対策をしながらの研究室運営など、大学の様子も随分様変わりしてきた。一般企業でもテレワークが当たり前になっている▼最近、何人かの人に記者の仕事はどう変わったのかということを聞かれたので、テレワークが可能になった、オンラインのレ…

2021年6月11日号 素領域

量子技術の研究開発を進める日本の大手ベンダーなどと、量子技術を自社のサービスなどに利用しようというユーザー企業が集まり、まだ世界のどの国も達成していない量子技術の社会実装を、オールジャパン体制でいち早く実現しようと立ち上がった▼本号で報じている「量子技術による新産業創出協議会」の設立発起人会の話である。量子技術の重要性は国レベルで認識され始めており、日本でも国をあげたイノベーション戦略が進められて…

2021年6月4日号 素領域

「2050年まで」というからあと30年足らず。世界のエネルギー事情が今とはがらりと様変わりするかもしれない▼何と電気の9割を再生可能エネルギーが担い、化石燃料はほんのわずかのプラスチック製品のみに使われるにとどまるという。これは国際エネルギー機関(IEA)が発表した、世界各国が50年に温室効果ガス排出の実質ゼロを実現するシナリオで明らかとなったことだ。いよいよ脱化石燃料が鮮明になった▼シナリオ実現…

2021年5月28日号 素領域

今年の梅雨は例年になく早くに到来した。沖縄、奄美では5~7日、九州から東海までは20日前後平年より早かった。大阪管区気象台によれば、1951年に観測が開始されてから近畿地方では最も早い梅雨入りだという▼気象庁が20日に発表した1カ月予報では、気温は全国的に平年並みか高く、降水量は西日本では多め、東日本では平年並みか多め、日照時間は全国的に平年並みか少ないと予想している▼梅雨の時期は災害が起きやすい…

2021年5月21日号 素領域

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が本格的に始まったが、各地で混乱が生じている。電話やネットで予約が取れないのは当たり前で、整理券を得ようと窓口に殺到し長蛇の列を作ったり、それが原因でトラブルも起こっている。ある自治体でスマホやPCの操作ができない高齢者向けに代行サービスを実施すると、それに便乗して予約を代行するといって個人情報を聞き出そうという詐欺電話がかかってきた事例もある▼効率よくワクチ…

2021年5月14日号 素領域

総務省が公表した2020年度「青少年のインターネット・リテラシーに関する実態調査」では、青少年がネットを安全に安心して活用する能力向上について、家庭や学校での教育が大事だという結果が出ている▼総務省では、その活用能力を可視化したテストを、ILAS(青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標)として開発。12年度から毎年、高校1年生を対象に青少年のネットリテラシーを測るテスト…

2021年4月30日号 素領域

昨今、「あの時こうしておけばよかった。ああしておけば好転したはずだ」と後悔することが増えてきた。年だからと諦めてはいるのだが…▼後悔と言えば、まだ筆者がかけ出しの記者の頃、上司から「やろうかどうしようかと迷ったならば、とにかくやってみろ」と忠告されたことを思い出す。これはアメリカの大学の研究成果であるが、対面や電話、あるいはアンケート調査などの方法で、老若男女問わず様々な対象から収集したデータを分…

2021年4月23日号 素領域

東京タワーでは「端午の節句」の特別企画として、333匹の「鯉のぼり」と「さんまのぼり」をタワーに飾る春の恒例企画が5月9日まで開催されている。「さんまのぼり」の掲揚は東京都と友好関係にある岩手県大船渡市へ向けた東日本大震災復興へのエールとして2011年から行っているという▼5月は五月病が問題になる時期でもある。五月病はもともと大学生に現れる、受験や試験からの開放感や環境の変化などに伴う一過性の鬱の…

2021年4月16日号 素領域

日本学術会議の会員任命拒否問題から半年、日本学術会議の総会が4月21日に開催される。この間、政府・与党は「学術会議をより良くするため」というお題目を掲げて、改革を迫ってきた▼一方、学術会議は幹事会を中心に、機能強化のための改革案について議論してきた。その際、井上信治科学技術政策担当大臣から設置形態についても検討するよう求められ、総会で示す原案では、現行の設置形態が最も望ましく、特別に法律を制定する…

2021年4月9日号 素領域

新型コロナウイルス感染症は、感染の主流が変異株へと移行し、首都圏や関西圏などでは感染拡大の第4波を迎えているという見方が強くなっている。拡大防止になかなか歯止めがかからない状態になっており、外出自粛はまだ当分続きそうだ▼そうした中で、在宅勤務などに関する調査の結果が、各種企業などから公表されている。例えば、日鉄興和不動産とオフィス家具のオカムラが3月に発表した在宅ワークの実態調査では、以前の生活と…

2021年4月2日号 素領域

4月といえば門出の時でもある。世の中はコロナ禍で何かと制約がある中で、新たなスタートを切る人も多いことだろう▼コロナ禍といえば、アメリカで話題になったことで、心強く思う話がある。アメリカの新型コロナ感染症による死者は世界で最も多く、55万人を超えている(3月末現在)。日本の死者数は9千人弱(3月末現在)なので、人口が日本の約2・5倍としても桁違いに多いことが分かる▼このような中、アメリカで看護師志…

2021年3月26日号 素領域

金融庁は、インターネット上でお金について楽しく学べる小学生向けの「うんこお金ドリル」を公開した。設問は少ないが、なにかとうんこが登場する選択肢が楽しく他のドリルも見てみたくなった▼人の腸内には多種多様な数百種にも及ぶ細菌やウイルスが存在し、人により異なる腸内細菌叢・ウイルス叢を構築。これらは環境や生活習慣で変化すると考えられている▼腸内細菌は多くが培養不可能で長らく詳細が不明だったが、近年のゲノム…

2021年3月19日号
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会話と対話は似たような言葉として使っているが、実は意味が大きく異なる。会話は知り合い同士の何気ない話で、対話は異なる価値観の者同士が意見を交わし、お互いの価値観を理解するための行為である▼日本学術会議学術フォーラム「危機の時代におけるアカデミーと未来」の中で、劇作家で四国学院大学教授の平田オリザさん(第1部会員)が講演「シンパシーからエンパシーへ」で語った▼明治期に外国から様々な学問が入ってきてそ…

2021年3月12日号 素領域

災害や大事故などが起きて大きな被害が出ると、「想定外だった」という言葉を耳にすることが多い。しかし、災害や事故などは、いつどこで起きるのかわからず、ほとんどの場合、想定外なのではないか▼一方で、災害や事故などが発生した際の危機管理では様々な事態を想定し、できる限りの備えをしておくことが重要である。しかし、それでもなお対応できない想定外は起きる▼だから、ちょっと考えただけでも、そんな備えさえしていな…

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