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コラム・素領域

科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。

2019年2月22日号 素領域

様々なメーカーが製品化した電話機やファクシミリ、PBX、ルーターなどの最先端情報通信機器が、互いにうまくつながって通信できるかを確認して保証する活動を、長年展開しているHATS推進会議という組織がある▼こうした機器は国際標準に従って製造されるが、各メーカーは独自の技術などを開発し、他社製品より市場優位性のある特徴ある製品に仕立てるため、同じ電話機やファクシミリでも、他社の異機種とうまくつながらない…

2019年2月15日号 素領域

沖縄について、どのようなイメージをお持ちだろう。東シナ海と太平洋に挟まれた日本列島の南西端に位置し、面積的には東京都と同じくらいである▼何といっても青い空と海、ほぼ全域が亜熱帯気候で、1年を通して温暖な気候に恵まれ、常夏に近い恵まれたところといってよいかもしれない。そして健康・長寿の県であること。ほかにもあるだろうが、こと健康面に関しては、それを裏付けるデータが発表されている。厚生労働省がまとめた…

2019年2月8日号 素領域

日本政府観光局(JNTO)によれば、2018年の訪日外客数は約3119万人と史上初めて3000万人を超えた。出国日本人数は約1895万人となっている。政府は2016年に観光先進国に向けて「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定し、その中で2020年までに訪日外客数を2015年比約2倍の4千万人に増加させる目標を打ち出している▼観光客の増加は、資源の乏しい日本にとって経済上重要であり、外客数の増加は…

2019年2月1日号 素領域

加藤セチという女性がいた。保井コノ、黒田チカに続く日本人女性としては3番目の理学博士で、女性で初の理化学研究所主任研究員である▼明治28年、山形県の裕福な家庭に生まれたが、生家の破産などにより山形県立鶴岡高等女学校を中退して、山形県女子師範学校(山形大学)に移り、卒業後は小学校教師として働き、その後、東京女子高等師範学校(お茶の水女子大学)に進学する。さらに高等女学校の教師を務めながら、北海道帝国…

2019年1月25日号 素領域

自動運転への期待が高まっているが、自動運転車には、道路交通法で定める交通法規に従った運転をするようにシステムが構築されるのだろうか。そうなるなら、大いに期待できることになる▼危険で乱暴な運転などがなくなり、交通事故が減って国民の安全な暮らしにつながるからだ。定められたスピードを超えて運転するのは法規違反だ▼また、日常でたびたび見かける黄色信号で通過する前のクルマの後ろに付いて、赤信号になることが十…

2019年1月18日号 素領域

知人でこんな人がいる。定年後に第二の人生を新たな職場で過ごし、そして今また新たな仕事を見つけるための活動をしているのだ▼もうあくせく働くことなく悠々自適に過ごしたらと思う。一方で、仕事を通して社会との接点をもつことは大切で、特に高齢者になればなるほど健康面での良い影響をもたらすと言われている。それを数値化した研究が、WHOがまとめている学術誌で最近報告されている。定年後の暮らしと健康との関係を考察…

2019年1月11日号 素領域

1月3日、中国の無人探査機が月の裏側への着陸に成功した。世界初の快挙で、2013年の「嫦娥3号」による軟着陸に続き2度目の月着陸となる▼中国は「宇宙強国」を目標に掲げ、日本の宇宙予算をはるかにしのぐ莫大な資金を投入して開発を進めている。米国では予算削減が続いており、日本でも毎年涙ぐましい折衝をして予算を獲得している。現在、無人機であれば数十億円程度(ロケットへの相乗りだともっと安い)で小型衛星を宇…

2019年1月1日号 素領域

新年明けましておめでとうございます。今年も読者の皆様方にとって有益な情報をお届けするため、記者全員で取り組みます▼昨年12月に飛び込んできた運営費交付金の配分方法見直しには驚いた。その週の前半、東大の総長との懇談会があり、運営費交付金1割の共通指標での配分は第4期中期目標期間からだと聞いていたからだ▼運営費交付金は18年度実績で約1兆1000億円。そのうち約1000億円が退職金などの特殊要因経費で…

2018年12月21日号 素領域

来春は、30年の時を経て「平成」の元号が改められ、新しい時代へと移ることになる。ふり返ると、途中で21世紀に突入した平成は激動の時代であり、社会が急速に大きく変わった▼その変化の大きな要因の1つは、やはりインターネットやモバイル通信などのICTの革新だろう。元年の前年、1988年に、日本ではNTTが世界に先駆けてISDNサービスを開始した▼従来のアナログ電話ではなく、デジタル技術による音声、画像、…

2018年12月14日号 素領域

師走も半ばでいろいろと気忙しい頃である。すでに自宅の片付けや大掃除に取り組み、あとは温泉にでも入ってのんびり過ごそうかと思いをめぐらしている人もいるだろう▼ところで、浴槽入浴回数が多いと認知症を防ぐことができ、要介護状態になりにくくなるということが最近の研究で明らかになった。千葉大学などの研究チームが65歳以上の男女約1万4千人を対象に行った調査である。浴槽入浴の頻度を、週0~2回、3~6回、7回…

2018年12月7日号 素領域

ゲノム編集は、正確に標的遺伝子を改変する技術として、広く研究に用いられている。ヌクレアーゼとして、ZNF、TALEN、CRISPR/Cas9を用いる手法がある。いずれも05年以降に開発された新しい技術だ。特に汎用性や導入効率、コストなどの優位性により主流になっているCRISPR/Cas9は12年に、細菌のウイルスなどに対する防衛機構の解明を通じて開発された▼開発者らは当初から、同技術の利用は一般的…

2018年11月30日号 素領域

地質時代の前期-中期更新世境界(約77万年前~約12万6000年前)を「チバニアン」とするための日本の申請が、第2ステップである第四紀層序小委員会(SQS)の審査を通過した。審査員の6割が通過ラインだったが、約9割の審査員が日本の提案に賛同した▼地質時代は、地球上の岩石をその形成された年代に基づいて区分したもの。それぞれの地質時代の境界を地球上で最もよく示す地層が、GSSP(国際境界模式層断面とポ…

2018年11月23日号 素領域

ICT(情報通信技術)を農業分野に導入し、農作業の効率化や生産性向上、農作物の一層の高付加価値などを目指す「スマート農業」の動きが、日本でも進みつつある▼矢野経済研究所が行ったスマート農業市場調査では、その国内市場規模は2017年度で約129億円、2018年度は約147億円の見込みで、2024年度には387億円まで伸び、今後も拡大する予想だ▼市場対象となるのは、栽培支援(農業クラウドなど)、販売支…

2018年11月16日号 素領域

よく言われることなのだが「猛暑の年の冬は厳冬になりやすい」という。今年はどうだろうか。気を付けなければならないのが寒さ対策である▼猛暑の時は熱中症、厳冬ならば凍死の危険がある。凍死とは、体熱の放散が熱産生を上回り、体温調節機能の限界を超えて全身の機能障害に陥った結果、死に至ることである。当然ではあるが高温の時に限界を超えれば、熱中症となるわけである。ちよっと意外かもしれないが、一昨年の統計によれば…

2018年11月9日号 素領域

11月1日、衛星の開発から12年の歳月をかけて整備された日本の準天頂衛星システムによる世界初のセンチメートル級の衛星測位サービスが開始された。記念式典には安倍首相も駆けつけ、ソサエティ5.0(超スマート社会)の実現を導く技術とシステムを紹介した▼これまで数十㍍単位でずれることもあった米国のGPSの信号を補完するために、衛星「みちびき」が4機、主に日本の上空を飛んでいる。これまで困難だった山や高層ビ…

2018年11月6日 税金の投資効率を最大化するために Web版

検証可能な十分な根拠を示さないままに、国立大学の活動について断定的な国際評価を行い、国立大学、さらには我が国の高等教育および科学技術・学術の将来の在り方に関わる極めて重要な政策について、短期間で方向付けを行おうとすることには、重大な危惧を感じざるを得ない。 10月24日の財政制度審議会における財務省の主張に対して、国立大学協会の山極壽一会長(京都大学総長)が出した声明に付記された文書の一部で…

2018年11月2日号 素領域

大阪大学が新たに指定国立大学法人の仲間入りをした。国際的な競争環境の中で、世界の有力大学と伍していくとともに、社会や経済の発展に貢献する取り組みの具体的成果を積極的に発信し、大学改革の推進役としての役割が期待される▼指定国立大学になると、出資事業の対象が拡大され、例えば、子会社等による研究成果の活用によるコンサルティング、企業等を対象とした教育プログラムの提供等が実施できるほか、寄付金等の自己収入…

2018年10月26日号 素領域

グローバリゼーションの先頭を切って世界中の国々の様々な壁を壊してきたアメリカが、トランプ政権になった途端に保護主義を強め、今度は自ら壁を築き始めた。こんな身勝手はないと思う▼いま盛んに叫ばれているイノベーションもアメリカから始まったが、今後それが世界中に浸透したら、アメリカはまた違う戦略を言い出し始めるのだろうか▼これは、国家戦略というのは他国や世界のためにあるのではない。自国のためのグローバリゼ…

2018年10月19日号 素領域

ノーベル生理学・医学賞を京都大学の本庶佑特別教授が受賞した。2年ぶりの快挙で喜ばしい限りである▼免疫をガン治療に応用し、生かすための手がかりを見つけ、新しいタイプの治療薬の開発に結び付け、ガン治療に革命をもたらしたことが評価された。ただ、この喜ばしい話に水を差すわけではないが、近い将来日本がノーベル賞ばかりでなく、世界的な賞から見放される日、受賞者が出なくなる時期がくるのではないかとの懸念が叫ばれ…

2018年10月12日号 素領域

今年もノーベル賞が発表され、日本人では本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞した。弊社一同、心よりお祝い申し上げます▼今後、授賞式が例年通り、ノーベルの命日である12月10日に、平和賞はオスロ市庁舎(ノルウェー)、それ以外の4賞はストックホルム・コンサート・ホール(スウェーデン)で開催される。今年は文学賞の延期が決まっているため、例年より1賞少ない授賞式となるとみられる▼ノーベル賞は1901年にア…

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