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米国国立衛生研究所(NIH)はX(旧ツイッター)上で、各研究機関が政府に請求できる間接経費の上限を一律15%にすると発表した。これにより年間40億ドルの予算削減になるという▼間接経費は、電気代や施設使用料、出張旅費や交通費、施設・設備の修繕費など、研究を進めるうえで必要となるものの、他の研究や事業にも関わるため、直接研究費から出せない経費を所属機関に支払うものだ。日本では、政府の競争的資金が30%…
インターネットやSNSの普及で日々の生活や仕事などの利便性は向上した。一方、SNSにおける偽情報や他人への誹謗中傷などの拡散、WEBやメールでのウイルス感染、詐欺・迷惑広告などが日常的に起きており、今や深刻な社会問題になりつつある▼背景にはスマホの速すぎる普及・発展があるように思う。総務省の令和5年通信利用動向の調査結果(令和5年8月末調査)によれば、世帯のスマホ保有率は90・6%である▼個人では…
生活習慣病は食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群として定義され、かつては成人病とよばれていた。1996年12月に成人病に変わる新たな疾患概念として生活習慣病の呼称を導入。厚生労働省は2009年まで毎年2月1日から7日までの1週間を生活習慣病予防週間として定め、この知識の普及啓発活動を行っていた。10年からは毎年9月の健康増進普及月間として実施している▼現…
広辞苑によると、会議とは「会合して評議すること。何かを決めるため集まって話し合うこと。その会合」と定義されている。第7期科学技術・イノベーション基本計画を策定するための会議が、内閣府に設置された基本計画専門調査会だが、どうも違和感がある▼メンバーは、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の有識者議員と、京都大学の内田由紀子教授、中外製薬の大内香統括、豊橋技術科学大学の小野悠准教授、エムスクエ…
昨年11月に防災庁設置準備室が内閣官房に設置された。石破茂首相が目指す防災省創設実現へ向けて第一歩を踏み出した形だ。2026年度中の発足を目指すという▼地震、津波、土砂崩れ、火山噴火、豪雪、台風など日本は世界有数の災害大国である。最近では昨年1月の能登半島地震、9月の石川県輪島市の豪雨がある。東海から東日本を襲った、19年10月の台風19・20・21号の被害も大きかった▼さらには東日本大震災や熊本…
ギリシャ神話の医神アスクレピオスは蛇が巻き付いた杖を持つ。「アスクレピオスの杖」は医療や医学の象徴とされ、WHOのシンボルマークにも使われている▼蛇咬傷は多くの熱帯~亜熱帯地域の公衆衛生問題だ。世界中で毎年5百万人以上が蛇にかまれ、8~13万人が亡くなると推定されている。WHOは2017年、顧みられない熱帯病(NTDs)の1つに蛇咬傷を追加した▼蛇毒の致死的特性は分子量の小さい特定のポリペプチドに…
明けましておめでとうございます。2025年の干支は乙巳(きのとみ)、動物ではヘビとなります。過去の乙巳の年には大きな変化が起こりました。例えば、中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を暗殺した乙巳の変が起こり、天皇中心の国づくりの基礎がつくられた645年。平家が壇ノ浦で敗れた1185年。近年では日露戦争が終結した1905年も乙巳の年です▼日本の研究の状況を見ると、一部のスター研究者は光り輝いていますが、多…
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