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コラム・素領域

2026年6月26日号

素領域

日本の年平均気温は様々な変動を繰り返しながら百年あたり1・44度Cの割合で上昇している。昨年の夏(6~8月)の平均気温の基準値(1991~2020年の平均値)からの偏差は+2・36度Cで、1989年の統計開始以降、最も高い値となった。夏の平均気温は百年あたり1・38度Cの割合で上昇している。それに対応する形で、気象庁は今年4月に最高気温が40度C以上の日の名称を「酷暑日」とすることを決定した▼農林水産省によれば23年と24年の指定野菜の価格動向(東京都中央卸売市場)は、平均を大きく上回った。夏場の高温や雨量の変化で夏季出荷分の生育不良と秋冬作の播種・定植時の初期不良が発生したとみられている▼コメでは登熟期の高温で品質低下が生じる。これに対し田植え期を早める取り組みや、高温耐性品種の開発と導入が行われている。今月、農研機構と国際農研、国際稲研究所などは特定の遺伝子の1塩基置換でイネの開花時刻を早めることができるという報告をした。国内外の幅広い品種で開花時の高温によって発生する不稔を、より早く開花させることで回避できる可能性がある▼気象庁は今月、今年春から太平洋赤道域でエルニーニョ現象が発生し、秋にかけて100%の確率で続くとの予測を発表した。日本ではエルニーニョが発生すると冷夏の傾向があるが、今夏は高温になる可能性が高いという▼国際情勢の不安定化と相まって作物の受難と価格上昇は今後も続きそうだ。夏を迎える今、気温上昇や異常気象への備えをお忘れなく。