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素領域

科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。

2024年6月14日号 素領域

日本顕微鏡学会が幕張メッセ国際会議場で開催された。正会員1474人、学生会員127人という小規模な学会だが、学術講演会の参加者数は1000人を超えている。会員の約3分の2が参加するというアクティビティの高さは、材料系、生物系、装置開発系という異分野の産学の研究者が一堂に会することで、新たな発見とイノベーションに結びつく確率が高いからだ▼ものを「見る」というのは、現象を理解する上で欠かせない。例えば…

2024年6月7日号 素領域

世界的な宇宙開発競争が激しさを増しているということで、日本も国を挙げた宇宙戦略推進に注力している▼日本は半世紀以上も前から宇宙開発に取り組んできた。その成果はBS(放送衛星)や様々な観測衛星などに生かされている。ところが、民間企業を巻き込んだ衛星利用ビジネスはあまり進んでいない状況だ▼例えば、いま実用化された準天頂衛星「みちびき」も国の運営によるサービスが提供されており、民間の実証事業の募集などが…

2024年5月31日号 素領域

6月1日は第149回気象記念日で、1875年(明治8年)に気象庁の前身である東京気象台で業務が開始されたことにちなんで制定された。記念式典は3日に気象庁講堂で開催され、気象業務への貢献の表彰等が行われるという▼第149回「気象記念日」気象庁表彰の国土交通大臣表彰は3件が予定されている。一般功績部門で選出された「稲むらの火の館」は和歌山県有田群広川町所在の、「稲むらの火」のモデルとなった濱口梧陵氏の…

2024年5月24日号 素領域

原子核物理を探究するため、様々な加速器が活躍している。大雑把に分けると、原子核の進化を見る理研RIビームファクトリーや阪大RCNP、陽子や中性子などを対象とするJ-PARCやSPring-8、さらにクォークやグルーオンを見るための米国の重イオン衝突型加速器(RHIC)やCERNの大型ハドロンコライダー(LHC)がある▼銀河や恒星、地球などを構成する陽子や中性子、原子核の質量の起源は1%がヒッグス粒…

2024年5月17日号 素領域

5月5日の「こどもの日」に合わせ、総務省統計局が「我が国のこどもの数」を統計トピックスにまとめて5月4日に公表した▼そこに記されている数字は、日本の少子化の深刻さを改めて考えさせるものだ。全国の15歳未満の子供の数は今年4月1日現在で1401万人である。日本の総人口1億2400万人に占める割合は11・3%▼子供の数は43年も連続して減少。その割合は50年連続して低下を続けている。また、参考として人…

2024年5月10日号 素領域

総務省消防庁は今年の「夏期における熱中症による救急搬送人員の調査」を5月1日から開始した。搬送人員の実態を関係機関に情報提供することで熱中症予防の普及啓発活動の推進に貢献すると共に、国民の生命と安全を守ることを目的としている▼参考までに昨年の5月1~7日の報告をみると全国で495人が搬送された。半数は高齢者で、そのためだろうか、発生場所の多くは住宅で約31%を占めている。次いで屋外が約22%と続く…

2024年4月26日号 素領域

次世代放射光施設「ナノテラス」の本格稼働により、日本の研究力と国際的地位の向上、さらには産業振興にもつながることが期待される▼ナノテラスは、放射光施設としては割とコンパクトな170㍍×245㍍という規模でありながら、世界最高性能を実現するために様々な技術が盛り込まれている。例えば、光速近くまで加速するのにスウェーデンの施設では300㍍の距離が必要だが、ナノテラスでは110㍍の線形加速器で同じ性能を…

2024年4月19日号 素領域

いま生成AIに多くの関心が集まり、様々な話題が報道されている。一方、人工知能というとSF映画などに登場する、人型ロボットに優れた人工知能を持たせた、人と同じような高度なヒューマノイドロボットのイメージが浮かぶ▼しかし、こうしたAI搭載ロボットの研究はあまり進んでいないようだ。その理由は、ロボットに搭載する賢いAIの設計法が未開発だったからである。さらに、そうしたロボット搭載用AIの研究開発を行うた…

2024年4月12日号 素領域

今年の科学技術週間は4月15日から21日。科学技術について広く一般の人に理解と関心を深めてもらい、日本の科学技術の振興を図る目的で昭和35年に制定された。毎年4月18日の「発明の日」を含む月曜から日曜の1週間とされ、全国各地の科学館や博物館、大学、試験研究所などで各種イベントが開催されている▼「発明の日」は現在の特許法の前身である「専売特許条例」が公布され、明治18年のこの日に日本の特許制度が始ま…

2024年4月5日号 素領域

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、2009年頃に中国で発生が報告されたダニ媒介感染症で、11年に初めて原因ウイルスが特定された。日本国内では13年1月、山口県で海外渡航歴のない男性の感染が確認され、それ以降、九州地方と中国・四国地方で感染例が相次いだ。その後、近畿地方にまで広がりをみせていたが、21年には静岡県で初めて感染が確認された▼当初、中国や韓国でヒト-ヒト感染が報告されていたが、日本…

2024年3月29日号 素領域

警察官などを名乗る男がインターネットバンキングを悪用し、千葉県の70代の女性から約2億5000万円もの大金を盗んだ特殊詐欺事件が先日ニュースになっていた▼どうしたらこれほどの大金をだまし取ることができるのかと思うが、怖いものである。近年、こうしたインターネットバンキングを悪用した不正送金事件が急増しているようだ。金融機関などを装った偽メールを送り付けたりマルウェアに感染させたりして個人情報を盗み、…

2024年3月22日号 素領域

北陸新幹線の金沢-敦賀間が3月16日開業した。同新幹線は1997年に高崎から長野まで、2015年に長野から金沢まで開業。その総延長は約700㌔㍍(全線開通後)と新幹線の中で最も長い。東京を起点として、長野、上越、富山、金沢、福井などの主要都市を経由し、最終的には京都、大阪へと至る。現在は東京-敦賀間を最速3時間8分、大阪-金沢間(特急のサンダーバード利用時)を最速2時間9分で結ぶ▼運営主体は東京か…

2024年3月15日号 素領域

グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構築に向けて、拠点整備予算は一部措置されているものの、肝心の中身の議論が進まない。米MITなどの拠点をそのまま日本に持ってきて、共同研究を通じてビジネス化しようという、一部のCSTI有識者議員の安易な思いつきが出発点になっているからだ▼米ハーバード大学のWyss研究所では、VCや製薬企業とのアライアンス、篤志家からの寄付など、多様な財源で産学連携のプ…

2024年3月8日号 素領域

近年、少子高齢化問題が一層深刻さを増している。国立社会保障・人口問題研究所が2020年の国勢調査を出発点として、将来人口を推計している▼昨年4月公表の推計値によれば、全人口は2020年の1億2615万人から、50年後の2070年には8700万人に減少する。65歳以上の高齢者の割合は28・6%から38・7%に増え、高齢化も一段と進む。一方、0~14歳の子供たちの割合は11・9%から9・2%へとさらに…

2024年3月1日号 素領域

3月5日は「サンゴ(珊瑚)の日」。サンゴの保全と育成を目的に、世界自然保護基金(WWF)が1996年に制定した。語呂合わせから来ており、サンゴが3月の誕生石であることにもちなんでいる▼沖縄県サンゴ礁保全推進協議会はこの日に合わせて2月23日から3月17日までを「サンゴ礁ウィーク」として、Webサイトに同時期に開催される企画展や浜辺の清掃活動などの情報を掲載している▼自然環境に優しい地域づくりを目指…

2024年2月23日号 素領域

日本のGDPがドイツに抜かれ、世界第4位に転落した。一方、日経平均株価はバブル期の最高値に迫っている▼実体経済が伴わないにも関わらず、株価が上昇していることについて、多くの専門家が様々な要因分析をしている。世界経済のバランスの中で日本の株式市場に資金が流入していることと、NISAなどの国内政策によって、国内の金融資産が株式市場を活性化させているというのが大方の見方だ▼ドイツは憲法上で連邦政府が地方…

2024年2月16日号 素領域

いま米国では、SNSの有害なコンテンツから子供を守る対策が不十分だという議論が高まっているというNHKのニュースを最近見かけた。日本でもSNSによる誹謗中傷の問題がたびたびニュースに取り上げられており、被害者が自殺にまで追い込まれた事例もあった▼そんなサービスならやめてしまえばいいのにと思うが、日本での利用者数は8270万人、普及率82%(ICT総研2022年度調査)と非常に人気が高い▼しかしイン…

2024年2月9日号 素領域

今年は閏年なので2月は29日まである。国立天文台によれば、現在使われている「グレゴリオ歴」では、西暦年号が4で割り切れる年を閏年とし、例外として100で割り切れて400で割り切れない年を平年と決めている。ちなみに「閏」の漢字は「平年より月日の多い年」を意味している▼まだ寒いとはいえ暦のうえではすでに春を迎え、全国的に梅も咲きはじめた。春一番も立春(2月4日)から春分(3月20日)ごろまでに吹く南寄…

2024年2月2日号 素領域

経済安全保障分野におけるセキュリティ・クリアランス(SC)制度に関する有識者会議が、最終取りまとめを行った▼SC制度は、政府が保有する安全保障上重要な情報として指定された情報(CI:Classified Infomation)にアクセスする権限を、信頼性を確認した上で与える制度。これまでの制度では、政府関係者や防衛関係者などが軍事技術などの特定機密情報を扱うといったことに限られていた▼ISC(In…

2024年1月26日号 素領域

ChatGPTの登場でいま生成AIが注目されているが、AIがサイバーセキュリティにどう影響するかという興味深いレポートが、昨年末の12月に発表された▼グローバルなサイバーセキュリティ企業であるカスペルスキーがまとめた年次レポートの一つ「サイバーセキュリティにおけるAIの影響」で、2024年以降にAIがサイバーセキュリティに与える影響を予測している▼それによると、組織のサイバーセキュリティを強化する…

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