5月、6月に35度Cを超える猛暑日となる地域もあり、今年も暑い夏が早くから到来している。こうした近年の気候変化が地球温暖化の影響なのは間違いない。これを認めない大国のリーダーもいるが、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書などの指摘は正しい▼この気温上昇は、地球上のあらゆる環境に変化をもたらし、様々な生き物に影響を与える。先日、NHKスペシャル「ヒグマ 異変の海に生きる」の放送を視聴した。その内容に「これは一大事だ」と思った。急な話で昨年から北海道・知床の川に鮭やマスが1匹も遡上してこなくなったというのだ。そのため、ヒグマにとって重要な栄養源となるエサがなくなり、新たなエサを求めて人里に近づき駆除される悲劇が繰り返されている▼知床半島には7年前の推計で400~500頭のヒグマが生息していたが、この3年間で300頭ほどが駆除されたという。そういえば昨年ごろからである。全国各地で人里や街中などでクマが出没する事例が頻発している。温暖化でブナなどの樹木に実がつかず、山にドングリなどのエサがないからだ。それで人里までエサを探しに来る。それだけ、環境変化が急速で深刻な状態ということだろう。でも、それは自然界の動物だけのことだろうか▼環境省の気候変動影響評価報告書などによれば、海や山の生態系、農林畜産業、水産業に与える温暖化の負の影響は大きい。日本だけではない、世界も同じだ▼気温上昇を放置すれば、遠くない将来に人類の食料源や水源が枯渇して食べ物がなくなる。領土どころか食料や飲料水を争う戦争が始まる▼世界各国の人々は、温暖化対策に真正面から取り組む、そういうリーダーを一刻も早く擁立しないと、持続可能な世界の実現は遠のいてしまう。
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