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コラム・素領域

2024年8月9日号

素領域

「生成AIを知っている」小学生は23%、保護者は53%で、そのうち「生成AIの利用」に肯定的な保護者は66%で昨年より10ポイント増加した▼また、知っている小学生のうち「利用経験がある」のは70%。教育・生活事業を展開するベネッセコーポレーションが7月に公表した、全国の小学3年生から6年生とその保護者1032組にアンケート調査した結果である▼それによると、前年と比べて認知や利用率では大きな変化はなかったが、利用に肯定的な親が10ポイント増加した点は大きな変化と評価している。その背景についても、ニュースで取りあげられてAIの活用事例を見たり、保護者自身が使ってみたりした結果ではないかというコメントを示している▼とはいえ、2割以上の小学生が知っていて1割以上が使った経験があるという。やはりイノベーションはとどまることなく進んでいるのだと改めて実感する▼ラジオからテレビ、パソコン、そしてインターネット、ブロードバンド、スマホの普及と、日本のここ70年くらいの進化はすさまじい。そして、いま見えてきたのがAIである▼これまでの情報革新をはるかに凌ぐ一大革新技術だ。大人だけでなく、むしろこれからを生きる青少年こそ、真正面に受け止めていかなければならない大変な革命である▼特に近年の情報革新は、良きにせよ悪しきにせよ進んできてしまった感がある。サイバーテロや詐欺、偽情報、誹謗中傷など、ネットの世界は現実世界よりも危険なものに育ちつつある▼ましてAIに潜む危険性はその比ではないだろうと推測される。すでに利用を規制しようという検討が世界中で始まっているAIだが、やはり、いまのうちにしっかり歯止めをかけておくべきである。

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