高市早苗首相は、第2次高市内閣発足にあたって記者会見を開き、責任ある積極財政、安全保障政策の抜本的強化、政府のインテリジェンス機能の強化といった重要な政策転換を進める考えを改めて表明した。中でも責任ある積極財政とは何なのか▼日本国内には、多くの研究者の努力によって、あまたの研究成果が存在している。こうした事業や文化の種を育てるためには投資が必要だ。しかし、日本の民間企業には科学や技術を理解し、中長期的な視点で「今すぐは儲からないが、数年後には育つから投資する」という事業判断ができる経営者は非常に少ない▼会見では「我が国の潜在成長率が低い要因を分析しますと、主要国に比べて圧倒的に足りないのは国内投資です。政府が一歩前に出て、様々なリスクを最小化する危機管理投資、そして先端技術を花開かせる成長投資により、官民協調で、投資を大胆に促していく必要がございます」と発言し、民間企業に取り組みを求めている▼予算を一定の枠の中に収めるために概算要求から削っていく、今の財務省の査定では、非常に重要なものもそうでないものも同じように削り、せっかく良い事業を提案しても規模が縮減され政策効果が低下してしまう。補正予算では安定感がなく、予見可能性が低下する▼事業の中身を精査して必要額を確保し、結果として全体の予算を積み上げていくことが、最も政策効果を高めるが、そのためには今の仕組みを変えなければならない。首相は「予算編成方針を改め、今年の夏の9年度予算の概算要求から本格的に取り組み、約2年の時間を要する大改革です。必ずやり遂げます」と語っており、今後の取り組みに期待したい。
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