夏は暑いだけでなく、台風による災害も多い。特に今年の夏は台風の発生が多く、各地で大雨被害が相次いでいる。9月1日の気象庁発表「令和8年夏を対象とした異常気象分析検討会の結果」によると、今夏の台風の発生数は17個で、平年値11・0個を大きく上回った。この数は、昭和26年の統計開始以降で3位タイの多さだったという▼中でも8月上旬に発生した台風15号は珍しい動きを見せ、日本列島の東の海上から茨城県に初めて上陸した。その後は西に進むなどし、千葉県では記録的な大雨となり多くの被害を与えた。その自然災害をもたらす台風が、脱炭素を目指して普及が進む太陽電池発電設備の破損を招く事故を引き起こしている▼しかも太陽電池パネルの飛散や、高台からの土砂流出などで第三者被害にもつながっており、NITE(製品評価技術基盤機構)が、設置者に十分な対策をとるよう注意喚起している。その発表によれば、3件に1件が第三者に被害を与えているという。また、2020年度から25年度までの6年間で、自然災害に起因した全国の自家用電気工作物の電気事故は332件報告されている▼NITEの分析によると、そのうち261件が太陽電池発電所の事故であり、他の自然災害に比べ突出して多い。設備が屋外にあり設置面積が広いため、天候の影響を受けやすく事故が発生しやすいようだ。さらに、その事故を自然災害の要因別に分類し、地震以外の件数を月別に考察している▼その結果では、全体に占める台風に起因した事故の割合はそれほど高くないが、9月は明らかに多かった。いま、その月を迎えている。NITEが注意喚起するように、一層の対策が必要のようだ。
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