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コラム・素領域

2026年10月2日号

素領域

日本人研究者が今年もイグ・ノーベル賞を受賞した。同賞は今年で第36回を迎え、式典は9月3日にスイス・チューリッヒのコングレスハウスで開催された。主催のImprobable Researchは式典をETHドメイン、チューリッヒ大学と共同で開催した。昨年までは米国ボストンで開催されていた▼同賞は「まず人々を笑わせ、そして考えさせる」ことが趣旨。今年は医学分野で旭川医科大学の故・海野徳二名誉教授(耳鼻咽喉科学講座初代教授)らによる「鼻のかみ方-こうび(鼻をかむこと)の気体動力学的研究-」が受賞。式典には代理で同講座の髙原幹教授が出席し、ノーベル生理学・医学賞受賞者のティモシー・ハント氏からトロフィーが贈られた▼海野名誉教授の論文「How to Blow the Nose」のアブストラクトは現在も読むことができる。旭川医科大は9月4日にプレスリリースで概要を公表。受賞対象の研究は海野名誉教授が和歌山県立医科大学助教授時代に取り組んだものだという▼海野名誉教授らは鼻をかむ動作は誰もが行うが、本当に正しくかめているのかという疑問を出発点に、鼻をかむ動作を空気力学的に正確に計測・分析した。その結果、鼻をかむ際は片方ずつ、少し息を吸って呼気量が多くなるようゆっくりと強くかむことで効果的に分泌物を排出できることがわかった。「強くかむのは耳に悪い」と思われがちだが問題なく、力を入れてかむことで気管支・下気道の分泌物排泄促進作用も期待でき、副鼻腔炎に合併した気管支炎などにも有効だという▼秋のスギ花粉のシーズン到来を乗り切るためにご参考になさってください。