地球温暖化が叫ばれているが、昨年の暮れから今年に入って寒い日が多く、日本海側では平年より多い降雪を記録している▼例年のことだが、冬になると日本海側にはたくさんの雪が降り積もる。こうした雪を大事な資源として考え、少しでも活用する方策はないかと、毎年、豪雪のニュースを聞くたびに思うのである▼資源エネルギー庁のホームページには、そうした活用方策として「雪氷熱利用」の事例が紹介されている。例えば、北海道では国内最大3600㌧の貯雪量を誇る玄米貯蔵施設が紹介されている▼全空気式雪冷房で庫内を5度C、湿度70%の低温環境で保ち、新米の食味を提供している。運転停止や温度調整もでき、消費電力は従来よりも2分の1以下になっているという▼豪雪地帯の新潟県長岡市では3000㌧の貯雪を行い、いま各地で建設が進められ注目されているデータセンターについて、サーバールーム空調を一部(再エネ率30%)まかなっている事例も紹介されている▼そのほかにも日本酒専用の雪室貯蔵施設や、マンゴー栽培施設の3000㌧貯雪による夏季冷房事例などがある。冷たい雪の利用は結構進んでいるようだ▼地球温暖化で夏には日本中が猛暑に襲われる時代になった。太平洋側の都市部まで日本海側や北海道、東北から雪を運ぶのはコストがかかるが、実現できれば夏場の電力不足対策に役立つだろう。こうした利用も検討して、雪の活用を広めるべきだ▼それ以外にも、冬場の渇水対策に降雪を利用することも考えられる。いま冬季オリンピックがイタリアで行われ、雪を使ったスポーツの熱い戦いが繰り広げられている▼スポーツももちろんいいが、貴重な資源として雪の利用がもっと進められることを期待したい。
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