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コラム・素領域

2026年4月3日号

素領域

便利なものやサービスというのは、犯罪にも使われやすいのか。ICT(情報通信技術)が急速に発展したのはいいが、インターネットにおけるサイバー攻撃や携帯電話を使った詐欺などの犯罪が横行している状況を考えると、本当にこれがいいサービスなのかどうか疑問に思う▼究極の電話サービスとして始まり発展してきた携帯電話だが、見知らぬ相手からの着信電話があり第三者を騙ったメールが頻繁に届く。うっかりそれに返信すると大変な事態を招く時代になった。ネットも同様で、悪用した犯罪が一向に減らず、安心してサービスを利用できない状況が続いている。様々な対策もあまり効果がないように見える▼こうした状況にもかかわらず、世の中のデジタル化はさらに加速していく方向にあり、今度はAI時代が到来しようとしている。背景には、人手不足だとか効率化だとか、もっともらしい理由があげられている▼だからといってあまりにもICTに頼りすぎなのではないか。何でもかんでもデジタル、AIで改革できて、イノベーションできないと認められないかのようだ。そのくせ、デジタルを悪用した犯罪を防ぐことができないのはなぜだ。犯罪防止のためのイノベーションはできないではないか。AI開発に莫大な投資をするのなら、AIでこうしたデジタル犯罪をなくすイノベーションに投資したらいい▼AIが人に代わって便利に働いてくれる。新たなビジネスや技術、文化などを創造してくれる。夢物語を描くのはいいが、そうしているうちに、いつの間にかAIを使った犯罪の魔の手によって、ネット社会が支配されていたなどということがないように願う。

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