6月1日は第149回気象記念日で、1875年(明治8年)に気象庁の前身である東京気象台で業務が開始されたことにちなんで制定された。記念式典は3日に気象庁講堂で開催され、気象業務への貢献の表彰等が行われるという▼第149回「気象記念日」気象庁表彰の国土交通大臣表彰は3件が予定されている。一般功績部門で選出された「稲むらの火の館」は和歌山県有田群広川町所在の、「稲むらの火」のモデルとなった濱口梧陵氏の偉業・教訓を学び継ぐため2007年に設立された記念館で、多年にわたり国内外問わず地震津波に関する防災知識の普及啓発に取り組み、地震津波防災意識の高揚に貢献した▼船舶(気象通報)部門で選出されたケイラインローローバルクシップマネジメント株式会社の船舶「TEXAS HIGHWAY」は総トン数約5・5万㌧の自動車船で、気象業務に対する深い理解のもとに多年にわたり海上気象の観測通報を確実に励行し気象業務に貢献した▼また委託観測所(地域・個人)部門で選出された「区界地域気象観測所(岩手県宮古市区界第2地割)」の杉下武雄氏は、気象業務に対する深い理解のもとに多年にわたり地域気象観測所の委託観測業務に献身的に協力し気象業務に多大な貢献をした▼記念日にあわせ気象庁が刊行する「気象業務はいま2024」は3日に全国の書店等で注文販売を受け付けるほか、気象庁Webサイトにも掲載される▼近年は地球温暖化が進み異常気象が頻発し、気象予測はその重要性を増している。気象および防災業務にあたる方々に敬意を表したい。
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