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コラム・素領域

2025年4月4日号

素領域

気象庁地磁気観測所は地球内外の空間を構成している巨大な地磁気の状態と変化を高い精度で定常的に観測している。1913年から現在まで茨城県石岡市で活動を継続し、データは防災等の研究開発に用いられている▼もともとは国際的な地球観測事業「第1回極年観測」のためフランス政府から要請され、日本政府が現在の東京都港区赤坂に臨時の観測所を設け1883年に観測を開始した。その後、東京の発展や地磁気を観測する上で障害になる直流方式の電流の増加等に伴い、当時はさほど都市化が進んでいなかった石岡市(当時は柿岡町)に移転した▼この観測所は世界に4カ所設置されている観測所の1つで、船舶や航空機で使用されるコンパスをはじめとした地球磁気計測器に関する国内唯一の検定機関となっている▼磁気を帯びやすい金属類や磁界を発生させる直流電流は、地磁気の正確な観測の大きな障害となる。電車等はそうした障害を及ぼさないように設置することが法律で定められているので、半径数十㌔㍍以内は直流電化が採用できない。そのためJR常磐線では取手駅-藤代駅、今年開業20周年のつくばエキスプレスでは守谷駅-みらい平駅を境に交流方式を採用。境界には切り替えのため架線に給電されないデッドセクションが設けられているという▼今年は東京気象台(現在の気象庁)が日本の気象業務(気象・地震観測)を開始して150周年にあたり、国立科学博物館では6月15日まで企画展「地球を測る」を開催。観測開始当初と同じタイプの地磁気計も展示されているので、ぜひ足を運んでみてほしい。

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