科学技術の進歩に寄与し
豊かな社会発展に貢献する
唯一の専門紙です。
毎週金曜日発行

TOP > コラム・素領域一覧 > 2026年5月22日号

コラム・素領域

2026年5月22日号

素領域

5月5日の「こどもの日」にちなみ、総務省統計局から「我が国のこどもの数」という統計トピックスが公表された。それによると、令和2年国勢調査人口を基準として推計した今年4月1日現在の人口(概算値)で、15歳未満の子供の数は1329万人(対前年35万人減)である▼総人口1億2286万人に占める割合は10・8%(同0・3ポイント減)だ。数としては1982年から45年連続の減少で、過去最少となった。割合だと52年連続の低下である。一方、65歳以上の高齢者は3619万人で、割合は29・5%であり、いずれも過去最高である▼少子高齢化が大きな社会問題になっているが、これらの数値を見て、子供の激減ぶり、高齢者の多さに、改めて驚かされる思いだ。国は少子化対策として、児童手当など家庭・個人への直接給付や、妊娠・出産支援など多くの子育て支援を行っている。しかし、少子化が止まっていないことは今回の数値からも明白だ▼人は豊かさや安定を求め、富のある場所に集まる。戦後の日本では、そうした様々な富が集中する大都市に地方から人が集まり、今日の一極集中社会が構築されてきた。しかし、大都市部では一部の人や企業に富が偏り多くの人は豊かで安定した生活を送れないでいる。少子化の原因はそうしたところにあるように思う▼これは一朝一夕に解決できるような問題ではなく、副都心構想などでも解決できる話でもない。一向に改善への兆しが見られない首都への一極集中と地方衰退に真正面から取り組み、大都市へ集中する様々な富を分散して地方へ移譲していく▼そうした、富の再配分を伴う、もう一度国を建て直す、「国づくり100年計画」のような大構想が求められているように思う。