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コラム・素領域

2019年9月13日号

素領域

生活習慣の大切さは今さら強調するまでもないことだが、乱れればガンや心疾患の原因ともなる。「生活習慣病」といわれるゆえんである▼では「生活習慣とアルツハイマー型認知症などとの関係は」となると、大いに関係はありそうなのだが、断言できるほどの科学的な根拠がはっきりしないのではないのか。これを検証する研究論文が最近発表された。それは、生活習慣のあり方が遺伝によるリスクに関わらず、認知症の発生とどのように関連するかを示したものである▼英国の大規模データベースに登録されている、認知機能に問題のない60歳以上の人、約19万6千人を対象に行われた研究である。被験者の認知症の遺伝リスク、生活習慣(喫煙・飲酒、定期的な運動、食事内容)について、遺伝リスクを低度・中度・高度の3グループ、生活習慣を好ましい・普通・好ましくないの3グループに分類し8年にわたって追跡調査した▼その結果、遺伝リスクが高度の人は、低度の人に比べて1・91倍発症リスクが高かったという。これは当たり前のこととしても、興味をそそるのが次の結果だ。高度の人のうち、生活習慣が好ましい人は、好ましくない人に比べて32%も認知症の発症リスクが低下したというのである▼つまり、遺伝リスクが高い人は当然、認知症発症リスクが増加するが、その増加は生活習慣を改善することによって低下させられる可能性があることを意味すると言ってもよいのではないか。逆に、遺伝リスクが低い人であっても、生活習慣が乱れれば、認知症発症リスクが高まるということでもある▼どうやら生活習慣を見直すことが認知症の予防につながるようなのだ。

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