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コラム・素領域

2019年12月13日号

素領域

1990年以降続いている日本経済の低迷。背景にある国際的な産業競争力の低下が指摘され、それを支える科学技術力や研究力の地盤沈下が叫ばれて久しい。それらの強化へ向けて国もさまざまな施策を展開してきている▼しかし、一向に結果が出ず、トップの米国やすさまじい進展ぶりの中国などとの差は縮まらず、日本の科学技術力、研究力の低下に対する関係者の懸念は増すばかりである▼そうした懸念は、学界や産業界、政界、官界などさまざまな方面から指摘があり、近年は特に隣国・中国の躍進に危機感をつのらせる声が高まっている感じで、その解決策が各方面や識者から出されている▼そうした指摘で挙げられている日本の科学技術の危機的状況は、被引用論文数の減少、基礎研究力の低下、優秀な若手研究人材の不足、科学技術行政を総合的に展開する主要所管省の欠如などである▼そのうち、基礎研究や若手研究者の問題については、大学の研究者が研究により専念できる環境の整備や、実産業に即座には結びつかない基礎研究への投資拡大、博士課程などの若手研究者に対する待遇改善などを求める声が最近強まっている▼基礎研究への投資や若手研究者の育成は、将来へ向けて欠かせないものである。また、大学などの基礎研究は自由に多彩にできるような環境が必要である▼「国家百年の計」という言葉もある。すぐに結果が出る研究など短期的な視点ばかりではなく、将来を眺めた視点も交えて、日本の科学技術力、研究力の発展を展望すべきである。

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