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コラム・素領域

2021年1月15日号

素領域

企業各社などのトップによる恒例の年頭あいさつでは、新型コロナウイルス感染症拡大で世界中が大きな影響を受け、企業活動や国民の生活が変化しており、デジタル化などニューノーマルへの対応が重要なことが強調されているように思った▼そうした中で年明けの7日、1都3県に対して政府の緊急事態宣言が発令された。昨年4月7日の7都府県を対象にした発令以来のことで、再び首都圏は緊張状態に入った▼企業トップなどの年頭あいさつにもあるように、昨年4月以降、企業や学校、国民の多くは外出自粛やテレワーク、オンライン授業などに取り組み、マスク着用と手洗いを常態化し、できる限りのソーシャルディスタンスを守るなどして対応してきた▼ところが、残念なことに感染者数は拡大を続けて第一波、第二波、そして今回の第三波と繰り返し、ついに首都圏はまた深刻な事態を迎えてしまった。原因は何なのかと誰しも思っているだろう▼しかし、今は国や自治体の対応の遅さなどを責めていても仕方ない。とにかく、この厄介な感染拡大を一時でも早く終わらせなければならない▼医療分野からは、日本の医療崩壊の危機が間近だと警鐘が鳴らされている。完全に有効なワクチンや治療薬の開発もまだ実現していない現在、国民の一人ひとりが気持ちを引き締めなおして行動することが、第一の有効策である▼多くの人は我慢が限界に近づきつつあるかもしれないが、気を緩めずに、政府や専門家が示す感染防止行動の基本に立ち返り、マスク着用、手洗い、うがい、消毒、ソーシャルディスタンス、不要不急の外出や会食の自粛などに努めるしかない▼そして科学技術の分野からは、感染拡大防止に有用な新技術や方策が、一刻も早く登場してくるのを期待したい。

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