政府は東京2020オリンピック・パラリンピックにあわせ、2021年の祝日を移動する通達を昨年出した。「海の日」は7月22日、「スポーツの日」は7月23日、「山の日」は8月8日に移動する。今年だけの特例で、来年からは例年通り「海の日」は7月の第3月曜日、「スポーツの日」は10月の第2月曜日、「山の日」は8月11日に戻る。コロナ禍でもあり、各地で当初想定されていたほどの混雑はなさそうだが注意してほしい▼6月18日、政府などに新型コロナウイルス感染症対策を助言してきた専門家有志26氏により「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に伴う新型コロナウイルス感染拡大リスクに関する提言」が発表された。提言で専門家らは無観客の開催を推奨。観客を収容する場合も、通常より厳しい基準の設定を求めた。また感染の拡大と医療の逼迫が起こる予兆があれば、開催の前後を問わず早急に強力な対策の実施を要望した▼オリンピックは7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日の開催が予定されている。観客を収容すれば、どんなに縮小しても開場前と終了後の混雑は予想できる。辞退もあるようだが、小中学生の観戦も予定されている。しかし現時点で国によるワクチン大規模接種の対象年齢は18歳以上で、接種状況から鑑みれば引率の教員も未接種の可能性がある。子供をリスクにさらす理由がわからない。
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