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コラム・素領域

2023年11月17日号

素領域

11月は「テレワーク月間」である。インターネットが普及して、無線LAN(Wi-Fi)などの環境整備も進み、パソコンとスマホなどで、どこにいても仕事ができる時代になった▼また新型コロナウイルスによる感染拡大が長引いたことも、テレワーク利用を後押しした。しかし、最近は感染者数が減り続けており、通勤・通学、遊び・観光などで外出する人たちの数は以前よりずっと増えてきているようだ▼では、テレワーク利用についてはいったいどうなっているのだろうか。今年4月にまとめられた、大久保敏弘・NIRA総合研究開発機構(2023)「第9回テレワークに関する就業者実態調査(速報)」によれば、今年3月の時点で、テレワーク利用率は全国が13%、東京圏が23%となっている▼最初の緊急事態宣言時(2020年4~5月)では、全国が25%、東京圏が38%の利用率であった。それ以降は下がり、21年は全国が16~17%、東京圏が28~29%、22年は全国が15~17%、東京圏が24~28%で推移している▼これより直近の数字が見つからないので断定はできないが、テレワーク利用は少しずつ減少に向かっているようだ。それでも、コロナ以前の20年1月の利用率(全国6%、東京圏10%)に比べれば2倍以上に増えている▼コロナ禍の最中には「ポストコロナ時代」ということがよく言われた。いま、コロナ禍で進んだ「出社とテレワーク」というハイブリッドの勤務形態が定着化しつつあるという見方もあるようだが、今後どうなっていくのか注目したい。

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