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コラム・素領域

2024年8月30日号

素領域

暑い日が続くが立秋は過ぎ、日が短くなってきた▼警視庁交通局によれば、薄暮時間帯(日の入り時刻の前後1時間)の死亡事故は6月が最も少なく、7月から増加に転じ特に10~12月が最も多く発生する(令和元~5年の統計)。死亡事故は1日の中では日の入り時刻と重なる午後5~7時台に最も多い▼「黄昏時」と呼ばれる薄暮時間帯には自動車と歩行者が衝突する事故の割合が48%と最も高く、昼間(21%、薄暮時間帯を除く)と比較すると、件数は約3倍にもなる。夜間も自動車と歩行者の事故が44%を占めるが、薄暮時間帯よりは少ない▼自動車と歩行者の事故の類型別の死亡事故件数では道路横断中が84%を占め、そのうち72%は横断歩道以外を横断中に発生していた。これに対応して警視庁は、自動車には薄暗くなる前から前照灯を使用する「早めの前照灯点灯」、歩行者や自転車利用者には反射材・ライトの活用をすすめている▼自動車については2016年に道路運送車両の保安基準が改正され、20年4月から販売されている乗用車(新型車のみ)に「オートライト機能」の搭載が義務化された。これは走行中の車が周囲の明るさを検知して自動的にヘッドライトを点灯・消灯する機能で、周囲の照度が1000ルクス未満で強制的に点灯することが定められている。一方で旧型車両も多いことから、全車両への普及には相当年数がかかることが見込まれる▼JAFの調査によれば、1000ルクスは信号などの自発光している明かりが周囲から目立ち始める時の明るさだという。市街地では明るいと思っていてもビルの影などの影響で昼間でも視認性が悪くなることがあり注意してほしいという▼(一社)日本反射材普及協会によれば、夜間のドライバーが歩行者を視認できる距離は衣服の色により異なる。車のヘッドライトが下向きの時の視認性は、黒っぽい衣服が約26㍍先まで、明るいと約38㍍先まで、反射材は約57㍍先まで(認定反射材商品)だという。ブレーキを踏んでから車が停止できるまでの距離は乾いた路面を時速60㌔で走行した場合約44㍍。反射材で安全性は向上する。使用をご検討ください。

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