東京タワーは東京都港区に電波塔として1958年に竣工し、自立式鉄塔としては2020年に東京スカイツリーに抜かれるまで日本一の高さを誇った。夜にはライトアップされた美しい姿を見ることができる▼定番のライトアップ(ランドマークライト)は180個のライトが使われ、夏バージョン(7~9月)と冬バージョン(10~7月)があり、夏は白、冬はオレンジを基調とした種類の異なるランプに変えられている。19年10月からはイベントなどの際に点灯されるインフィニティ・ダイヤモンドヴェールが加わった。268台のLEDライトがイベント等のテーマに沿って様々に色を変える▼希少・難治性疾患患者のより良い診断や治療によるQOL向上を目指し活動するEURORDIS(欧州希少疾患協議会)は、毎年2月の最終日を「世界希少・難治性疾患の日(RDD:Rare Disease Day)」に定め、啓発活動を行っている。日本でもRDD Japanが当日、コングレスクエア(東京都中央区日本橋)や東京駅で啓発イベントの開催を予定している(申し込み不要、入場無料)▼希少・難治性疾患は6千種類以上あり、患者は世界で3億人以上いると推定される。長年、採算性の低さから研究開発が困難だったが、近年は世界的にオーファン・ドラッグの開発に光が当たり始めている▼東京タワーは2月28日の日没~24時までRDDカラーに点灯するほか、啓発パネルを3月16日まで展示する▼この機会に希少・難治性疾患、あるいはその研究開発に注目が集まることを期待している。
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